ヒゲトレード/ヒゲキャッチまとめ
価格変動の急なスパイクまたは下落, いわゆる📝ヒゲを捉えて利益を得ようとするトレード戦略.
FXではヒゲトレードという名前がおおい. 仮想通貨では, ヒゲ取り(bot), ヒゲキャッチの名前が多い(📝ヒゲ取りbot).
基本的には時間足は数秒から数分.
類義語
なお, この戦略について英語で情報をいろいろ漁っているがそれを指す用語がまだ見つからない.
- (orderbook) gap trading.
各論
ヒゲトレード用語
📝ヒゲ
ローソク足における, 上や下に伸びる線で示されるもの. Order Book Gap
別名は, 上線, 下線. 英語では, Shadow. 上ヒゲ(Upper Shadow), 下ヒゲ(Lower Shadow). ピンパー(pin bar).
市場価格が人間の心理に影響を受けるとすると, 個人投資家たちはヒゲの形をみて不安や期待を抱き売買する可能性がある. 実体とヒゲを元に将来を予測することができる.
- 上ヒゲが表れだすと相場の勢いが弱まっていることを表すため心配になる.
- ヒゲが長い方向にトレンドは動かない傾向にある.
- 上ヒゲよりも下ヒゲが短いと, 値下がり方向への力が強い傾向にある.
- 下ヒゲよりも上ヒゲが短いと, 値上がり方向への力が強い傾向にある.
トレンド転換の反転材料にもなる.
- 高値圏で陽線にヒゲがついた場合は下降トレンドへ転換する可能性がある.
- 安値圏で陰線にヒゲがついた場合は上昇トレンドへ転換する可能性がある.
📝ミスプライス
ヒゲと近しい概念でミスプライスというものがある, ミスプラとも.
市場価格(適正価格, Fair Price)から乖離しているような状況の現在価格をミスプライスと呼ぶことがある. 高すぎる価格(株), 安すぎる価格(株)として使われることもある.
市場価格とは, 売りと買いの需要と供給で決まり, ミスプライスはその後に市場価格に引き寄せられる. これが結果的にローソク足のヒゲとなるため, ヒゲとミスプライスは似ている.
人間は常に合理的に判断刷ることはできず, 感情的に取引をする(市場急変による損切り). これが高すぎたり安すぎたりする価格, つまりミスプライスを生む.
効率的市場仮説をわかりやすく解説【投資理論の基礎】|moto@日本株×米国株|note
ヒゲトレードのエッジ
マーケットインパクトコスト.
大口成行注文によって大きな価格変動が発生することは一般的にマーケットインパクトという. これを回避するための最適執行戦略アルゴリズムもよく研究されている.
ただ, (おそらくだが), 雑な成行注文を誰かがすることによってごそっと底に並んでいる板が取られて, 結果的にヒゲに見える(見方を変えれば今売買したいというタイミングコストをマーケットインパクトコストよりも優先した).
さらには, 価格急変によって空売りしていた人たちの強制ロスカットも.
ヒゲの発生要因
💡ヒゲは大口注文で発生する
大きなサイズの成行注文によって, best価格周辺の板が食われることが原因.
大口成行注文(大きなサイズ)が入ることによって, 最良価格付近の指値注文が全て約定(taker)されることによって最高値(最安値)一瞬なり, その後, 大抵は急反発によって元の価格に戻る(ヒゲにみえる).
💡ヒゲは板が薄いと発生する
大口注文に加えてもう一つの必要条件は, 板のデプス(depth)が少ないこと.
言い換えれば, best周辺に指値注文がなくてスカスカな状態で大口の成行注文がくると, takerは不利な価格で約定してしまい, その結果ヒゲに見える.
見方を変えれば, 板が薄いということは流動性が低いということで, このスカスカの状態でそれでも売買をしようとするとヒゲになる. ただ, 流動性が低いとそもそもこのタイミングで売買しない. ヒゲキャッチは流動性が低ければ成功しやすいが, そもそも流動性が低いとヒゲとなる注文がこない対立構造がある.
💡ヒゲは大量の損切り/強制ロスカットで発生する
市場急変によってトレーダーの心理が乱れる.
これによって(特に初心者の)大量の損切りが発生すると, 急反発が発生してヒゲになる. もしくは, レバレッジ取引している人たちの強制ロスカットの連鎖. ヒゲとは「悲劇の残骸」.
💸Grid MM
Grid MM, Grid Bot. グリッドトレード.
価格が一定の範囲(グリッド)内で変動することを前提にして、その範囲内での小さな価格変動を利用して利益を得ること.
- レンジ相場の逆張り戦略. 在庫管理が単純.
- FXで広く使われる.
- クリプトも大手CEXはよくサービス提供している.
- Limit Orderをつかうのが普通.
Topics
📍ヒゲを利用した逆張りエントリ
ヒゲはトレンドの変換点のシグナル.
Insights
取引所間におけるヒゲの相違
取引所間の同一銘柄のチャートを比較すると, ヒゲの発生場所はだいたい同じであるが, たまに違うことがある. これに対する仮説は, 特定の取引所でのみ発生しているヒゲはミスプライスである可能性が高い. ただしこのパターンは多くない.
✨ローソク足の分足のイナゴはで時間足でヒゲに見える
ネットで使われているヒゲには2種類あるように思う. ミスプライスによるヒゲとイナゴによるヒゲ.
瞬間的にはヒゲではなくても, 1分足でヒゲにみえる. 5分足や30分足ならばヒゲに見えることもある. つまり, ローソク足の期間の違いでヒゲにみえること.
そして, イナゴによるヒゲのほうが話題に上がりやすい印象. なので, ヒゲキャッチについての情報を調べるときは, その記事を書いた人がどのくらいの分足をみているのかも意識する必要がある. botterと裁量トレーダーの記事では, どうも見ている期間が違う気がする.
✨ボリュームランバーから大口注文やミスプライスをみる
約定履歴をみると, たとえば大口注文や板が薄いときのミスプライス注文よってごっそり約定がなされたあとが目視でも確認できることがある.
このような目視で確認できるような不自然な連続性をうまく期待値とその逸脱でグルーピングしたバーを📝ボリュームランバーという.
✨ヒゲが発生するタイミングは予測できないが注文がヒゲになるかどうかは予測できる
ヒゲは成行注文よってオーダーブックの板が食われると発生するが, いつ成行注文が来るかどうかはわからないので, ヒゲのタイミングを予測することはできない. ミスプライスという名前の通り, 損をしてでもすぐに取引したいという欲望がトリガーなので.
しかし, 板の厚みが薄い時, 成行注文はより不利な価格で約定する. したがって, タイミングは予測できないものの, 注文が入った時にヒゲになるかどうかは予測できる.
✨精算を伴わないOIの大幅な下落はヒゲなのでリバらない可能性が高い
精算ではない大幅なOIの減少とは意図的な決済注文であり, それは止む終えない事象により決済をした可能性がある. すると, 通常は精算がでると反対方向にリバージョンせずに元の価格に戻るだけ.