オーダーフロー分析

📝オーダーフローとは注文の流れ, 需要の流れ. 注文の流れを分析するのがオーダーフロー分析(Orderflow Analysis).

マーケット情報を具体的な構成要素ごとに分解して関係性を分析していく. リアルタイム性を重視する. オーダーフローで大事な抽象概念は, 📝注文の流動性(Liquidity)📝注文の積極性(Order Agressiveness).

オーダーフロー自体がいろんな要素から成り立つものであり, それらを分析するオーダーフロー分析は特定の手法というよりも広い意味で使われている(なので範囲も広く全体像が把握しにくい).

オーダーフロー統計量の計算や可視化, オーダーフローを活用した自動売買は🤖オーダーフローbotにまとめる.

🎓オークションマーケット理論において市場をオークションに見立ててそのプロセスをbid/askの観点で分析したことがオーダーフロー分析につながった.

📝オーダーフロー

オーダーフロー(Orderflow), 注文フローとも呼ばれる.

注文の流れ, 需要の流れ. 具体的な指標ではなく概念.

最近仮想通貨トレード界隈で盛り上がってきてオーダーフローと書かれることが多く, 株の世界やアカデミックな文脈での日本語表記は注文フローがおおい印象. 🎓オークションマーケット理論🎓マーケットマイクロストラクチャーが背後の理論にある.

🧩オーダーフロー分析の構成要素

オーダーフローというのはオーダーに注目したトレード手法の総称みたいな使い方もされているが, 個別のサブカテゴリがたくさんある. またツールと手法は区別する必要がある(ex. 📈Footprint).

オーダーフローが注文の流れとはわかりにくい. 個人的な解釈は, ✨オーダーフローとはトレードモデリングにおけるList of Order Objects

🔌オーダーフロー分析でトレンドの方向と強さを予測できる

オーダーフロー分析はいろいろ範囲が広いので理解しにくい. できること(機能), 予測したいこと(目的)で整理する. まるっと単純に目的を抽象化すると3つくらいに抽象化できる.

トレンドの方向を予測

価格やサイズの不均衡を数値化, 売圧買圧を調べて, 価格がどのように動いていくのか, トレンドの方向性を予測.

上がるのか?下がるのか?

トレンドの勢いを予測

流動性を予測してトレンドの勢いを予測.

勢い良く上がるのか?トレンド終了か?

🔖Order Agressive

サポート/レジスタンス予測

板情報や約定履歴の価格やサイズによるクラスタを特定し, それによってサポート/レジスタンスを見分けることができる.

🔖Liquidity

🔧オーダーフロー分析ツール

従来は📝板情報(DOM)📝歩み値(Tape Reading)を元に職人技で市場の流れをみていた.

モダンな板読みはそこに📈フットプリント📈ヒートマップが加わってくる.

📊オーダーフロー関連統計量

いろいろ用語を整理中…

📊OFI

📝オーダーフローの偏り. Orderflow imbalance, OFI.

とくにbid volumes/ask volumesの偏りは📝VOIということもある.

数学的定義

📝注文の偏り(Imbalance)自体が抽象的な性質だけれども, いちおう数式として定義があるようだ(あとで深堀).

このpaper定義されたか?

The Price Impact of Order Book Events by Rama Cont, Arseniy Kukanov, Sasha Stoikov :: SSRN

References

📊VOI

VOI, Volume Order Imbalance, Volume balance, order imbalance…

これはどうもOrderBookの情報からの出来高の偏りを示すようだ. bid volume/ask volumeの偏り. 約定履歴ではない. 📝OFIのサブ概念のように見える. Buy-initiated/Sell-initiated i.e. 売り主導or書い主導みたいな単語と一緒に出てくる.

Bid Ask volumesと📊売買出来高(Buy Sell Volume)は異なる概念. オーダーフロー分析の文脈で出来高の偏りというと約定履歴だが, Volume Order Imbalanceと紛らわしいところには理解の罠を感じた… いや誤解の誤解でもはや同じ意味か?いすれにしろ文脈による理解が必要.

Order Imbalance Ratio(OIR)

bid/ask volumeの比率.

(bid_volume - ask_volume) / (bid_volume + ask_volume)

📄Order Imbalance Based Strategy in High Frequency Trading(2015)

VOIを利用した📝高頻度取引(HFT)戦略.

📊TFI

Trade Flow Imabalance.

📝OFIはOrderbookに対する用語であるのに対して, Trade Flow ImabalanceはTrades, つまり📝約定履歴に対する用語. あまりこの用語は見かけることは少ない.

💡板情報の約定履歴のスーパーセットであり板情報のほうが情報量が多い

または約定履歴は板情報のサブセットという言い方もできる.

rade events are a subset of order book events considered in OFI.

Order Flow Analysis of Cryptocurrency Markets | by Ed Silantyev | Medium


一方で板情報には偽の流動性問題がある. cf. 🆎偽の流動性とDelta.

📈Footprint

フットプリントチャート. Cluster Chartとも.

📈ローソク足チャートの進化版, 上位互換. 有名なのは3つ. 他にも各サービスごとにいろいろある(課金すれば).

約定履歴の価格別視覚化でわかること

🔌footprintでサポート/レジスタンスを見分けることができる

買いと売りの圧力が均衡する価格帯や, 大量の注文が集まる価格帯を特定し, サポートやレジスタンスレベルとして利用できる.

ボリュームクラスタの特定. 特定の価格帯で取引量が集中している場所を特定し, 市場の方向性やポテンシャルなリバージョンポイントを把握できる.

🔌footprintでトレンドの方向を予測できる

各価格レベルでの買いと売りのボリュームを比較し, どちらの圧力が強いかを判断できる.

📈Bid-Ask Profile

各価格帯ごとのBid/Askの出来高(成行注文の量)が表示される.

有名な📈Footprintチャート. Bid Ask Footprintとも.

📈Periodicities

📝タイムバーでないもの, 非時間ベースのサンプリングによって作成されたバー利用して作成した📈FootprintをPeriodicitiesいわれているようだ. Periodicitiesは周期性.

  • 時間ベース(Time Based Periodicities)
  • 出来高ベース(Volume Based Periodicities)
  • ボラティリティベース(Volatility Based Periodicities)

ローソク足だけがすべてではなくバーにはいろんな切り口があるということを上から分解された体系として眺めることで, 知識のメタ認知ができる. ✨タイムバー以外にもバーはたくさん種類があるのでローソク足の呪縛から抜け出す.

✨FootprintとなんちゃらProfileの歴史的関係性

Footprintという用語はMarketDeltaというアメリカの会社が出した商用製品名であるが, MarketDeltaは破産してFootprintという言葉のみが残って使われている. この言葉はなんちゃらProfileという各グラフ群を指すような用語.

💡オーダーフローにおけるProfileとは横軸を時間軸ヒストグラムであるが, Profileという言葉自体が一般的なため, オーダーフロー界隈ではFootprintという用語が使われているようだ.

フットプリントチャートサービス

References

📈ヒートマップ

ヒートマップ(heatmap)は板情報の買い指値・売り指値を価格別に濃淡でチャート上にプロットしたもの. これにより, 板の時系列変化を視覚的に把握することができる.

VPVRに似ている. VPVRは約定履歴の価格別の情報であるが, ヒートマップは板情報の価格別サイズ.

板情報の視覚化でわかること

🔌heatmapでサポート/レジスタンスを見分けることができる

大量の注文があるときには, その注文の価格帯が濃くなる. したがってそこがサポート/レジスタンスと予測できる.

注文クラスタの特定.

🔌heatmapでトレンドの方向を予測できる

注文板に並んでいる売り板と買い板を色付けで可視化することで, 今後のトレンドが売買のどちらに向かっていくかを予測できる.

  • 売板が多いとき -> 価格が上がりにくい -> トレンドが下がるかも.
  • 買板が多いとき -> 価格が下がりにくい -> トレンドが上がるかも.

🔌heatmapでヒゲの予測ができる

板が薄い場合は成行注文でスリッページがおこる.

  • 売りが少ないとき -> 流動性が低い -> 板がスカスカなため売り成行で価格が上がるかも.
  • 買板が少ないとき -> 流動性が低い -> 板がスカスカなため売り成行で価格が下がるかも.

✨ヒートマップ的なものを計算してヒゲの指値を決定する

📝Fake Volumes

オーダーフロー分析の文脈でよく現れる用語. ヒートマップがなぜ重要か? Feke Liquidityともいう. 偽の流動性.

HFTによって偽の板が大量に作成されている. そのようなトレードをWash Trading, 偽板をFake Volumeと呼ぶ.

📊デルタボリューム(Delta Volume)をみることはしばしば偽の流動性を見破るよい方法(🆎偽の流動性とDelta).


ヒートマップサービス

📍価格はなぜ動くのか?(板取引)

相場におけるなぜについて, オーダーフローレベルのミクロの視点から考える.

流動性プールはこっち: 📍価格はなぜ動くのか?(流動性プール)

スリッページはなぜ起こるか?

ヒゲはなぜ起こるか?

トレンドはなぜ起こるか?

情報の偏りから生じる.

References

Topics

🆚オーダーフロー分析 vs テクニカル分析

テクニカルというよりもローソク足の形で売買を行うという📝プライスアクションへの批判まとめ. けっこう多いような気がするのでここに集めてみる.


💡注文タイプと注文の強さの関係

📝注文の強さ(Trading Intensity)という抽象概念と注文タイプの関係ついて.

価格を動かすのは📝成行注文📝指値注文であり, 価格の値動きと注文の組み合わせで4つに分解できる.

  • Buy limit orders (bids): Weak UP force
  • Sell limit orders (offers/asks): Weak DOWN force
  • Buy market orders (Buys): Strong UP force
  • Sell market orders (sells): Strong DOWN force

そしてこれらの注文の強さを読み解くのは, 📝板情報📝約定履歴だ.

ref. Brave New Coin

💡価格の真空地帯をオーダーフロー分析で見極める

オーダーフロー分析の観点では, なぜ価格は動くのか以上に, なにが価格を止めるのかという視点も重要.

指値注文による板の厚みは, アパートの床と天井のアナロジーが有名. ちょっとやそっとでは破れないアパートの床や天井を破壊するには?

Insights

個人的分析.

🆚フットプリントはこれまででヒートマップはこれから

📈ヒートマップは板情報の可視化であり, 📈フットプリントは約定履歴の可視化.

💡約定情報はこれまでで板情報はこれから

そしてこの2つの共通の目的は,

  • サポート/レジスタンスを見分けることができる.
  • 売圧買圧を調べてトレンドを予測.

✨オーダーフローとはトレードモデリングにおけるList of Order Objects

個人的に符におちたオーダーフローという概念の解釈. 🔖トレードモデリングの視点からオーダーフローとはつまり何なんなのかを考える.

ソフトウェア設計のモデリングとして注文というものを抽象したとき, その要素はだいたいこうなる.

  • 注文タイプ(market/limit)
  • 注文方向(buy/sell)
  • 注文ステータス(status)
  • 価格(price)
  • 注文量(qty)
  • タイムスタンプ(timestamp)

オーダーフロー分析とはつまりOrderオブジェクトの状態遷移やそのオーダーオブジェクトのリストの統計的性質の分析だったり, 振る舞いの観察だったりする.

ここで着目は, オーダーフローという概念は(limit orderの場合)板情報から約定履歴までの一連の流れであり, 板分析と約定履歴をあわせたような概念だ.

なのでこのオーダーフロー分析とは各論のVolume ProfileやFootprintのような部分の可視化ではなく全体をみた分析となる.

🔗References

オーダーフロー分析事例