暗号資産の税と確定申告まとめ
なにかと世間で話題になるのが📝仮想通貨と🔖税金や🔖確定申告のトピック.
リスク管理として正しい知識を身に着けておきたい.
📑DeFi確定申告はTopic肥大化のため別メモへ独立した.
暗号資産の確定申告が必要な場合
前提として, 保持しているだけでは確定申告は不要.
- 利益確定
- 商品購入
- 他の仮想通貨と交換
で確定申告の申請が必要.
暗号資産の確定申告ステップ
- 取引履歴の取得/整理
- 取引を整理する.
- 取引履歴のダウンロード.
- 個人間売買
- 損益計算
- 確定申告
💡国内CEXは年間取引報告書を参照するが海外CEX/DEXは取引履歴(csv)から自分で損益計算を行う
国内取引所を利用して仮想通貨トレードをする場合, 取引所が年間取引報告書を発行してくれるので, この内容を元に税金計算をする. 一方, 海外CEXやDEXは「年間取引報告書」がなく, 取引履歴(csv)をダウンロードして自身で損益計算を行う必要がある.
ただ, いずれにしろ取引履歴のcsvは国内海外問わずすべてダウンロードしておきたい.
暗号資産所得の損益計算方法
税務上の損益は交換所ごとには算出できない. 1年のすべての交換所の銘柄ごとに損益を計算する(特に総平均法だと注意).
基本的に一度決めた方法は継続する. 翌年以降評価方法を変更したい場合は、税務署長に対して変更承認申請書を提出する必要がある).
2019年税制改革により, 総平均法が原則の法定評価方法となった. 移動平均法は税務署長に届け出が必要(おそらく総平均法に比べて移動平均法の計算が煩雑すぎるから).
📝総平均法
1年間の購入平均レートをもとに計算した取得価額の合計と, 売却合計金額の差額(所得)を計算する方法. 法定評価方法とも.
年度を通した買いの履歴を全部年度末にまとめて, その集約(grouping)で年度簿価を算出する. 年度簿価は1年でひとつに決定する.
ここの落とし穴は, 年度簿価によって同一年度内の過去の損益が変わるということ(ref).
[売却金額(円)] - ([取得価格(円)] x size) = 損益額
[取得価格(円)]は 総平均単価 という特別な意味を持つ(年度簿価).
取得価格 = 平均単価 x 売却数量
取得価格とは年度簿価になり, sizeとは年度内の購入量となる. 話がややこしくなるのは, 購入量と売却量が異なる時, つまり年を跨いて暗号資産を保有する時.
逆に言えば購入量と売却量が同じならば, 総平均法と移動平均法は損益は変わらない.
総平均法での年度繰越
年度末の保有残高に総平均単価をかけたものが次年度の1/1に取得したような計算になる.
年始残高 = 翌年繰越 = 年末残高 x 総平均単価
📝移動平均法
仮想通貨を購入するたびに取得価額と残高を平均し所得を計算する方法. 移動平均法で計算するときは税務署への届け出が必要.
暗号資産(仮想通貨)の評価方法の届け出期限(検索上位サイトの補足)|ハマダ会計(濱田博英), 評価方法を取引種類ごとに申請?!これは非現実的では?全部まとめて申請したい…
Average Cost basis(ACB)
海外のACBの計算方法は移動平均法であり, 日本独自の総平均法には一致しない. Weighted Average Cost Basis (WACB) が総平均法.
計算手順:
- 暗号資産を取得するたびに、取得量と取得価格を加算。
- 売却時にその時点での平均単価を用いて計算。
- 売却後の残高に基づいて新しい平均単価を計算。
特徴
- 取得と売却のタイミングが平均単価に影響を与える。
- 動的な計算で、総平均法と異なり、年次計算ではなく取引ごとに更新される。
ACBから総平均法への再計算
年間の取引履歴を全部csvでdownloadしてtool/pythonで再計算するしかない.
💡暗号資産の事業所得
暗号資産は原則雑所得だが, 収入金額300万以上かつ帳簿保存でで事業所得.
雑所得の赤字は損益通算(損失繰越)することができない. ここが暗合資産が雑所得に分類されることによって他の資産に対して圧倒的に不利なところ(株は損失繰越できる). ただし, 雑所得の中での他の所得(公的年金, 原稿料, 講演料等)との通算(内部通算)は可能.
帳簿保存とは
「暗号資産FAQ」に言う「帳簿書類」は複式簿記である必要はなく、クリプタクトのダウンロードデータでよい. ただし、青色申告の65万円控除を受けるには複式簿記で記帳された「帳簿」が必要なため、取引を1件1件記載しなければならず、日毎・月毎・年毎など複数の取引をまとめて記載はできない. そのため、私のように取引履歴が多く、数万件の取引がある場合には、取引を1件1件複式簿記で仕訳するのは現実的ではなく、暗号資産取引を事業所得する場合は、青色申告の65万円控除を諦めることになります。
65万円控除を諦める->10万円控除.
クリプタクトの取引履歴ダウンロードが「暗号資産取引に係る帳簿書類」に当たるか税務署に聞いてみた【暗号資産取引の所得区分】 | ビットコイン仮想通貨でFIREを目指すブログ
クリプタクト集約機能はOFFでないといけない罠
しれっと1分後にaggregateしてますと書いてあった… まとめたら複式帳簿にならないよ?
2022/12/22からupdate
収入金額が 300 万円を超えて、帳簿書類の保存がある場合は原則事業所得になる. 収入金額とは, 利確の収益であり, 収支ではないところがポイント.
- 国税庁による仮想通貨に関する税務上の取り扱いが更新!事業所得の扱いについて仮想通貨を専門とする税理士が解説! | 仮想通貨の損益計算・確定申告ツールならクリプタクト
- 暗号資産取引を誰でも事業所得にできるようになりました! - YouTube
税制改正History
2019: 平成31年税制改正
総平均法がデフォルトの決定評価方法となった.
変更承認申請書を提出した場合, 現在の評価の方法を採用してから特別な理由がある場合を除き, 3年を経過していないときは評価方法の変更ができないこととなった(ref).
💡国内CEX確定申告
年間取引報告書をCEXが発行してくれるので海外CEXやDEXに比べたら圧倒的に楽. 為替計算も不要.
📝年間取引報告書
国内の仮想通貨取引所に際して, 国税庁の依頼に基づいて仮想通貨取引所が交付するもの. 国内取引所からダウンロードすることで, 確定申告の計算に利用できる.
平成29年(2017)以前は対象外.
海外は対象外. ただし, 確定申告は海外取引所も含めた損益を計算することはポイント.
💡海外CEX確定申告
海外取引所の税金計算は日本円よりも煩雑
例えばBTCUSDTの取引をするとすると, BTCJPYとBTCUSDTの2つの取引をしたという計算になる.
さらに, これは購入時も売却時も両方課税対象という点に注意. USDTでBTCUSDTの取引をするときは以下に分解できる.
- Buy: BTCUSDT
- BTCをsellしてJPYを得る.
- JPYでUSDTをbuy.
- Sell: BTCUSDT
- USDTをsellしてJPYをbuy.
- BTCをbuyしてJPYをsell.
このとき, 取引時のUSDTJPYのレートが適用される.
- 海外取引所で得た仮想通貨の利益にかかる税金と確定申告の注意点 | 仮想通貨の損益計算・確定申告ツールならクリプタクト
- 💭海外取引所の仮想通貨の税金計算って個人レベルでは実質不可能では?(23/03/31)
DAIUSDT
DAIUSDTの取引とは, 2つのトレードとなる.
- DAIUSDT BUY
- 主軸通貨: DAIJPY BUY
- 決済通貨: USDTJPY SELL
- DAIUSDT SELL
- 主軸通貨: DAIJPY BUY
- 決済通貨: USDTJPY SELL
💡海外取引所の取引履歴は過去の履歴が取得できるか確認する
国内取引所のような年間取引報告書もなく, さらに取引履歴が3ヶ月ごとの場合も多い. 利用する前にまずは取引履歴の取得方法を確認する.
Tools/Services
- 📒クリプタクト
- GTax: 主に国内
- 🔧StakeTax: OSS
海外
- Koinly: 海外、DeFiに強い.
- Coinpanda
- CoinTracker: 2024, Openseaの公式ツールとして登場?!
ACB = 移動平均法 != 総平均法
海外製品はそもそも選択肢として外した方がいいかも…
https://x.com/moscat_bcg/status/1495369629598109704, 2022のツイートだけど、そもそもKoinlyが送平均法に対応してないよという指摘.
https://x.com/interest_about/status/1480874444411502592
「ETH -> USDC」取引前時点のETHの価額合計÷保有しているETH数1.2ETHで計算されてますね。
つまり「総」ではないわけだ。理屈は分かった。
📙Koinly
海外のサービスだが日本語対応している. 評判がいい. そこそこいろんな記事で取り上げられている.
<2025-01-21 Tue 17:49>
クリプタクトからKoinlyに移行してもいいかもしれないが、問題は不明トークンの価格取得をどうするか. 結局プログラムで計算するならば自分でツールをつくってクリプタクトにデータを流し込んだほうがいい. ツール自体は生成AIがあれば困難ではないはず.<2025-01-22 Wed 10:03>
クリプタクトと機能比較するとDeFiについては圧倒的にKoinlyだな…<2025-01-22 Wed 12:08>
Koinly乗り換えようと思ったけど、ACB=移動平均法!=総平均法は地雷じゃないか!!
総平均法は対応してないのでcsv export->クリプタクトという活用方法
StakeTaxみたいな使い方を想定. 便利なaggregator.
Walletが対応していてもChainが対応していなければcsv import
OraichainはKeplrで対応しているチェーンだけど、そもそもKoinlyがOraichainと連携してないのでデータはcsv import.
IBC chains
メジャーでないCosmos chainはマニュアルっぽい.
ref. https://www.reddit.com/r/koinly/comments/194vh0f/ibc_chains_how_likely_is_that_the_koinly_can/
投資戦略別確定申告
😖価格不明トークンの扱い
- 仮想通貨の取得単価がわからない場合、所得計算はどうすれば良い? | 仮想通貨の損益計算・確定申告ツールならクリプタクト
- https://support.koinly.io/en/articles/9490067-market-prices-for-xyz-are-missing
Price aggregatorから取得
- Coingekco
- Coinpaprika
- dex
- Dexscreener
- Birdseye
Blockchain Exploreで確認
取引ハッシュを特定し、そのプールのスワップレートを確認.
他のトークンペアを利用して間接的に推定
スワップしたトークン同士の直接的な取引ペアがない場合、基軸通貨(例:ETH、USDT)との間接的な交換レートから価格を計算します。
例:トークンA -> ETH -> トークンB の経路を利用。
流動性プールの比率を利用
DEXの流動性プールにおけるトークン比率から価格を計算する。
例:プール内のトークンA数量 / トークンB数量を計算。
取引金額がわからない場合は売却価格の5%相当額を取得価額と見なす(上場直後のエアドロ)
;; https://kumagai-jimusho.com/angousisan/
平成 30 年1月1日以後の暗号資産取引については、上記の「年間取引報告書」が大手の暗号資産交換業者から入手できますが、次のような場合などで取引金額が分からない場合があります。
- 平成 30 年1月1日前の暗号資産取引
- 国外の暗号資産取引業者との取引
- 個人間取
このような場合は、次の方法等で所得計算をすることになります。
- 暗号資産を購入した際に利用した銀行口座の出金状況や、暗号資産を売却した際に利用した銀行口座の入金状況から、暗号資産の取得価額や売却価額を確認する。
- 暗号資産取引の履歴及び暗号資産交換業者が公表する取引相場を利用して、暗号資産の取得価額や売却価額を確認する。
なお、売却した暗号資産の取得価額を売却価額の5%相当額とすることも可能です。
なおクリプタクトには5%ルールを採用した場合としない場合で有利なほうを自動で判断してくれる機能がある. https://support.cryptact.com/hc/ja/articles/4918434776729-%E5%8F%96%E5%BE%97%E4%BE%A1%E9%A1%8D%E3%81%AB5-%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%92%E9%81%A9%E7%94%A8%E3%81%99%E3%82%8B
😖帳簿と実際のポジションが合わない
システム上のポジション!=実際の保有枚数.
システム上のポジション>実際の保有枚数
損失計上するか否かが論点.
クリプタクト
- LOSS/REDUCE/SELL
- BONUS
マイルール
- 足りない取引がないかを可能な限り解決.
- 毎週walletとクリプタクトの差分をチェック
- システム上のポジション<実際の保有枚数->BONUS
- システム上のポジション>実際の保有枚数->REDUCE
Topics
最終更新は2023年であり, すぐに情報が古くなる可能性あり.
時価 vs 年度簿価
ビットコインを売却するとき, 時価はそのときの売却価格, 簿価は年度末に帳簿につける価格.
この概念は総平均法と移動平均法で関わってる. 総平均法は年度末の売却価格の平均であり, 簿価が年度末に単一に決定する. 一方, 移動平均法はそのときの時価で取引計算をする.
暗号資産通しの交換も日本円で損益計算
ビットコインとイーサリアムの交換も, ビットコインの売却とイーサリアムの購入という2つのステップに分解して計算する必要がある.
国税庁の暗号資産の計算書
現在(2023)における暗号資産の計算方法は, 国内取引所に限っては, 各取引所が発行する年間取引報告書を国税庁の公開している暗号資産の計算書というExcelをつかうと簡単に計算できる(らしい).
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/kakuteishinkokukankei/kasoutuka/index.htm
そもそもわたしはWindowsユーザでないし, これは改善してほしいところ… しかし, まずは業界標準の年会取引報告所が取引所からダウンロードできるところはひとつ前進.
海外取引所はそもそも年間取引報告書はないところは注意が必要.
💡手数料と経費
取引所における手数料は経費に計上できる.
- 入金手数料
- 出金手数料
- 取引手数料
💡確定申告の計算に必要なのは実現損益のcsvデータ
よくネット記事で取引履歴をcsvでダウンロード保存してそこから損益を計算しましょうとある. たとえばbybitのサイトをみると4種類くらいあって混乱する.
- 実現損益(closed pnl)
- 現在の注文(current orders)
- 注文履歴(all orders)
- 取引履歴(trade hitories)
このなかで計算に必要なのは実現損益のデータ. なぜならば決済に利益が確定した部分に対して税金がかかる. ポジションを持っている状態は将来は税金がかかるけど今はかからない. 年度をまたいでポジションを保持するときの利益計算が必要な場合は取引履歴も必要になる.
なので, 基本的には実現損益と取引履歴を保存して, メインを実現損益から計算する.
🤔証拠金を担保に取引する場合の税
(間違っているかもしれないが情報収集の項目として, わかったらupdate).
仮想通貨での課税対象は取引の差額決済で利益がでたときで, ある通貨を証拠金として預け入れてそれを担保にトレードをする場合は利益がその通貨となる. たとえばUSDTを証拠金にするときはUSDT.
すると, 📝総平均法というのは取引ごとの通貨ごとに計算するものだが, この証拠金取引だと, レバレッジをかけて取引をした通貨銘柄ではなく, 預け入れ通貨を利用した計算となる?
💡仮想通貨取引所の口座入金は事業主貸で出金は事業主借
仮想通貨の取引はいわば事業であるため, 生活費の銀行口座からの入金は事業主貸という勘定科目, 逆の出金は事業主貸の勘定科目となる.
💡仮想通貨損失の場合は同一年度かつ雑所得内でのみ損益通算が可能
仮想通貨を雑所得とする場合, 事業所得のように損失繰越はできないし, 損益通算も禁止. この場合, 同一年度の雑所得内でのみの損益通算はできる. たとえばアフィリエイトの利益を仮想通貨の損失で相殺など.
仮想通貨の損益計算/確定申告:仮想通貨取引と損益通算できる雑所得とは? | 仮想通貨の損益計算・確定申告ツールならクリプタクト
💡暗号資産は原則雑所得だが収入金額300万以上かつ帳簿保存でで事業所得
🔗References
- 仮想通貨の確定申告に不安がある方へ。知らないと困る基礎知識 | freee
- 来年の確定申告に向けた対応(自分用メモ) | Guko | Spotlight
- Crypto Taxes: The Complete Guide (2023), 英語だが超絶詳しい.
- 魔界の税理士: 村上ゆういち. クリプタクトの検索でもよくでてくる.
📹coincheck x cryptact 合同確定申告セミナー(2022)
わかりやすい初心者用動画セミナーアーカイブ.
暗号資産の確定申告セミナー|コインチェック株式会社×クリプタクト共催【2022年11月21日開催セミナーアーカイブ配信】 - YouTube
動画の内容は記事に文字起こしされている.
【動画でわかる】暗号資産の確定申告や損益計算方法について基礎から解説! | Coincheck
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海外のサービスだが日本の国税庁対応しているので気になる. クリプタクトよりも圧倒的に安い.