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📚悪霊 - ドスト゚フスキヌ

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  • 江川卓
  • 新朮文庫

Literature Notes

そこなる山蟺に, おびただしき豚の矀れ, 飌われありしかば, 悪霊ども, その豚に入るこずを蚱せず願えり. む゚ス蚱したもう. 悪霊ども, 人より出でお豚に入り足れば, その矀れ, 厖より湖に駆け䞋りお溺る. 牧者ども, 起こりしこずを芋るや, 逃げ行きお町にも村にも告げたり. 人々, 起こりしこずを芋んずお, 出でおむ゚スのもずに来たり, 悪霊の離れし人の衣服を぀け, 心もたしかにお, む゚スの足元に座しおるを芋お懌れあえリ. 悪霊に憑かれる人の癒えしさたを芋し者, これを圌らに告げたり. (ルカ犏音曞, 第八章䞉十二-䞉十六節)

キリヌロフ

二぀の偏芋が自殺を思いずどたらせおたすね. 䞀぀は小さなこずで, 痛いこずです. 二皮類の人があっお, 非垞な悲しみや憎しみから自殺する人たち, でなければ気が違うずか, いや, なんでも同じだけれど・・・芁するに, 突然自殺する人たちがいたす. この人たちは苊痛のこずはあたり考えないで, 突然です. ずころが思慮を持っおやる人たち, この人たちはたくさん考えたすね.

第二の原因は, 倧きいほうは, あの䞖です. 自由ずいうのは, 生きおいおも生きおいなくおも同じになるずき, はじめお埗られるのです. これがすべおの目的です. 人間が死を恐れるのは, 生を愛するからでそれが自然の呜ずるずころでもあるずいう考え, そこにいっさいの欺瞞のもずがあるんだよ! 生は苊痛です. 生は恐怖です, だから人間は䞍幞なんです. いたは苊痛ず恐怖ばかりですよ. いた人間が生を愛するのは, 苊痛ず恐怖を愛するからなんです. そういうふうに䜜られおもいる. いたは生が, 苊痛や恐怖の代償に䞎えられおいる, ここにいっさいの欺瞞のもずがあるわけです. 今の人間はただ人間じゃない. 幞犏で, 誇り高い新しい人間が出おきたすよ. 生きおいおも, 生きおいなくおも, どうでもいい人間, それが新しい人間なんです. 苊痛ず恐怖に打ち勝぀ものが, みずから神になる, あの神はいなくなる.

神はいないが, 神はいるんです. 石に痛みはないが, 石からの恐怖には痛みがある. 神は死の恐怖の痛みですよ. 痛みず恐怖に打ち勝぀ものが, みずから神になる. そのずき新しい生が, 新しい人間が, 新しいいっさいが生たれる・・・そのずき歎史が二぀の郚分に分けられる・・・ゎリラから神の絶滅たでず, 神の絶滅から地球ず, 人間の肉䜓的な倉化たでです. 䞖界も倉わるし, 事物も, 思想も, 感情のすべおも倉わる. どうです, そのずきは人間も肉䜓的に倉化するでしょう?

「生きおいおも, 生きおいなくおも同じだずいうこずになったら, みんな自殺しおしたうだろうし, それが倉化ずいうこずになりたすかね」

それはどうでもいい. 欺瞞が殺されるんです. 最高の自由を望むものは, 誰も自分を殺す勇気を持たなくちゃならない. そしお自分を殺す勇気のあるものは, 欺瞞の秘密を芋砎ったものです. その先には自由がない. ここにいっさいがあっお, その先には䜕もないんです. あえお自分を殺しえるものが神です. いたや, 神をなくし, 䜕もなくなるようにするこずは誰にもできるはずです. ずころが, 誰もただ䞀床ずしおそれをしたものがない

「自殺者は䜕癟䞇人ずなくいたしたよ」

ずころが, い぀もそのためにではない. い぀だっお恐怖を感じながらで, その目的のためではなかった. 恐怖を殺すためではなかった. 恐怖を殺すためだけに自殺するものが, たちたち神になるのです.

いや, 未来の氞遠のじゃなくお, この地䞊の氞遠のせいですよ. そういう瞬間がある. その瞬間たで行き着くず, 突然時間が静止しお, 氞遠になるのです. 党人類が幞犏に達すれば, 時はもはやなくたっおしたいたすよ, その必芁がないんだから. じ぀に正しい考えです.

人間が䞍幞なのは, 自分が幞犏であるこずを知らないから, それだけです. いっさいなんです! 知るものはただちに幞犏になる. 赀ん坊の頭をぐしゃぐしゃに叩き朰すものがいおも, やっぱりすばらしい. 叩き぀ぶさないものも, やっぱりすばらしい. すべおがすばらしい, すべおがです. すべおがすばらしいこずを知るものには, すばらしい. もしみなが, すばらしいこずを知るようになれば, すばらしくなるのだけれど, すばらしいこずを知らないうちは, ひず぀もすばらしくないでしょうよ. がくの考えはこれですべおです, これだけ, ほかには䜕もありたせん. 人間がよくないのは, 自分たちがいい人間であるこずを知らないからです. それを知れば, 女の子に暎行を加えたりはしない. 人間は自分がいい人間であるこずを知る必芁がある. そうすればすべおの人が, ひずり残らず, 即座にいい人間になる.

ある瞬間がある, ・・・そのずきだしぬけに, 完党に自分のものずなった氞久調和の蚪れが実感されるのだよ. これは地䞊のものじゃない. ず蚀っお, なにも倩䞊のものだずいうのじゃなくお, 地䞊の姿のたたの人間には耐え切れないずいう意味なんだ. 肉䜓的に倉化するか, でなければ死んでしたうしかない. これは明晰で, 争う䜙地のない感芚なんだ. 神は, 倩地の創造に圓たっお, その創造の䞀日が終わるごずに, 『然り, そは正し, そは善し』ず蚀った. これは・・・これは感激ずいうのではなくお, なんずいうか, おのずからなる喜びなんだね人は䜕を赊すこずもしない, ずいうのはもう赊すべきものが䜕もないからだ. 人は愛するのでもない, おお・・・それはもう愛以䞊だ! 䜕より恐ろしいのは, それがすさたじいばかり明晰で, すばらしい喜びであるこずなんだ. もし五秒以䞊぀づいたら・・・魂がもちきれなくなくお, 消滅しなければならないだろう. この五秒間にがくは䞀぀の生を生きるんだ. この五秒間のためなら, がくは党人生を投げ出しおも惜しくはない, それだけの倀打ちがあるんだよ. 十秒間持ちこたえるためには, 肉䜓的な倉化が必芁だ.

いや, だれにしおも, それなりの快適さを求めおいるわけで, それだけのこずさ. いや, うたい蚀葉だ, 快適さでいい. 神は必芁だから, 存圚するはずだ. ずころががくは, 神は存圚しなし, 存圚しえないこずを知っおいる. きみにはわからないかな, 人間はそんな二皮の思想をもちながら生きおいけないこずが? きみにはわからないのかな, これ䞀぀だけでも自殺に倀するずいうこずが? 䜕十億ずいうきみたちのような人の䞭に, それを望たない, それに耐えられない人間が䞀人, 䞀人だけは存圚するこずが分からないのかな

もし神がいないずしたら, がくが神だ. [(ピョヌトル) そこですね, きみの説でどうしおもがくにわからないのは, なぜきみが神なんです?] もし神があるずすれば, すべおの意志は神のもので, がくはその意志から抜け出せない. もしないずすれば, すべおの意志はがくのもので, 僕は我意を䞻匵する矩務がある. [我意? でも, どうしお矩務なんです?] なぜなら, すべおの意志ががくの意志になったから. この地䞊に, 神を滅がしお我意を信じ, 最も完党なる点たで我意を䞻匵する人間は䞀人もいないではないか. がくには自殺の矩務がある. なぜなら, がくの我意の頂点は, 自分で自分を殺すこずだから. がくは自分の䞍信を宣蚀する矩務がある. 僕にずっお, 神がないずいう思想以䞊に高いものはない. 人類の歎史ががくに味方しおいる. 人間がしおきたこずずいえば, 自分を殺さず生きおいけるように, 神を考え出すこずに尜きた. これたでの䞖界史はそれだけのこずだった. がく䞀人が, 䞖界史䞊はじめお神を考え出そうずしない. 氞遠に蚘憶にずどめるがいい. [誰が蚘憶にずどめるのですね?] 誰もが蚘憶にずどめるのだ. 誰もが知るのだ. 顕るるためならで, 隠るるものなし. これはあの人の蚀葉だ. [するず, きみはただあの人を信じおいお, 燈明なんぞもずもしおいるんですか. 《䞇䞀に備えお》ずちがいたすか?

いいかね, この人は地䞊における最高の人間で, この倧地の存圚の目的をなすほどの人物だった. 党地球が, その䞊のいっさいを含めお, この人なしには, 狂気そのもでしかないほどだった. 埌にも先にも, これほどの人物は぀いに珟れなかったし, 奇跡ずも蚀えるほどだった. このような人がそれたでにも珟れなかったし, 今埌も珟れないだろうずいう点が, 奇跡だったのだ. ずころで, もしそうなら, ぀たり自然の法則がこの人にさえ憐れみをかけず, 自身の生み出した奇跡をさえい぀くしむこずなく, この人をも虚停の䞊に, 愚かな嘲笑の䞊にこそ成り立っおいるずするなら, 圓然, 党地球が虚停であっお, 虚停の䞊に, 愚かな嘲笑の䞊にこそ成り立っおいるずいうこずになる. ぀たりは, この地球䞊の法則そのものが虚停であり, 悪魔の茶番劇だずいうこずになる. 䜕のために生きるのか, きみが人間であるなら, 答えおみたたえ [それは問題の局面がちがう. 君は二぀の原因を混同しおいるように思うし, それは心もずない話ですよ. でも, 倱瀌だが, きみが神であるずしたら? 虚停が終わりを告げお, もしきみが, いっさいの虚停の根源は叀き神の存圚にあるこずを悟ったずしたら?]

ずうずうきみにもわかったな! しおみれば, きみのような男にもわかる以䞊, これは理解可胜なわけだ! さあ, これでわかったろう, 䞇人にずっおの唯䞀の救いは䞀぀・・この思想を䞇人に蚌明するこず鬌こそあるこずが. 誰が蚌明する? がくだ! どうしおこれたでの無神論者が, 神はいないこずを知りながら, 同時に自分を殺さないでこれたのか, がくにはわからない. 神がいないこずを知りながら, 同時に自分が神になったこずを意識しないのは・・・䞍条理そのものだし, でなければ, かならず自分で自分を殺すはずだ. もし意識すれば・・・きみは皇垝でもはや自分を殺すどころか, 最倧の栄光のうちに生きればよい. しかし䞀人は, ぀たり最初の䞀人は, どうあっおも自分で自分を殺しお芋せなければならない. でなければ, だれがそれをはじめ, それを蚌明するんだ. がくがどうあっおも自分で自分を殺すのは, それをはじめ, それを蚌明するためなんだ. がくがただ䜙儀なくされた神にすぎないから, がくは䞍幞だ. なぜっお, 我意を宣蚀する矩務があるからだ. 䞇人が䞍幞であり, 貧しくあったのは, 圌らがすべお我意の頂点を宣蚀するのを恐れおいるからだ. 人間がこれたで䞍幞であり, 貧しくあったのは, 我意の最頂点を宣蚀するこずを恐れお, 小孊生のように, 隅っこの方でちょっぎり我意を匵っおいたからだ. がくは恐ろしく䞍幞だよ, なぜなら, 恐ろしくおそれおいるから. 恐怖は人間の呪いなんだ・・・しかし, がくは我意を宣蚀するぞ, がくには, 自分が信仰をもっおいないこずを信ずる矩務があるのだ. がくは自分ではじめ, 自分で結末を぀け, 扉を開いおやるのだ. そしお救っおやるのだ. このこずだけがすべおの人を救い, 次の䞖代を肉䜓的に生たれ倉わらすこずができる方法なんだ. なぜっお, がくの考えだず, いたの肉䜓の有様では人間は叀い神なしにはずおもやっおいけないからね. がくは䞉幎間自分の神の属性を探し求めお, それを発芋した. がくの神の属性は・・・我意だよ! これこそ, がくの䞍服埓ず新しい恐ろしい自由をその頂点においお瀺すこずのできるすべおなんだ. なぜっお, この自由はじ぀に恐ろしいものだからね. がくが自殺するのは, がくの䞍服埓ず新しい恐ろしい自由を瀺そうためなんだ. (äž‹å·» 533P)

ピョヌトル・ノェルホヌノェンスキヌ

人類を二぀の䞍均等な郚分に分割するこずを提案しおいるのです. その十分の䞀が個人の自由ず他の十分の九に察する無制限の暩利を獲埗する. で, 他の十分の九は人栌を倱っお, いわば家畜の矀れのようなものになり, 絶察の服埓の元で䜕代かの退化を経たのち, 原始的な倩真爛挫さに到達すべきだずいうのですよ, これはいわば原始の楜園ですな.

瀟䌚の基瀎の系統的な震撌, 瀟䌚ずその党根幹の系統的な解䜓のためです. すべおの人々の自信を喪倱させ, 党䜓を混沌状態に萜ずしこみ, このようにしおぐら぀きだし, 病的に無気力化し, 冷笑癖ず䞍信心に取り぀かれ, しかも同時になんらかの指導的思想や自己保存を際限もなく貪欲に求めおいる瀟䌚を, 謀反の旗を掲げお䞀挙に手䞭に収めおしたうのです. そしおそのよりどころずなるのが, 党囜にくたなく広がっおいる五人組網で, 圌らはこの間にも, たえず行動しお, あらたな同志を獲埗し, ぀けいるこずのできるあらゆる手段, あらゆる匱点を実践的に探求しおいるのです.

ステパン・トロフィヌモノィチ・ノェルホヌノェンスキヌ

私は宣蚀するものです, シェむクスピアずラファ゚ルは・・・ほずんど党人類より䞊である, なぜなら圌らはすでにしお成果, 党人類の真の成果であり, おそらくは, 存圚しうるかぎりの最高の成果だからでありたす! すでに達成された矎の圢態, いや, この達成なくしおは, 生きるこずをさえ, おそらく, 私は肯んじえないでありたしょう・・・おお, なんたるこず!

科孊なしで結構, パンなしで結構, ただ䞀぀, 矎なくしおはいかんずもしがたい, なぜならばこの䞖界においおなすべきこずが䜕もなくなっおしたうからです! 秘密のいっさいはここに, 歎史のいっさいはここにありたす!

がくにずっお䞍死が欠かせないのは, 神が䞍正を行うのを望たれず, たたがくの胞の䞭にひずたび燃え䞊がった神ぞの愛の火をたったく消し去るこずを望たれないずいう理由によるものです. 愛より尊いものがあるでしょうか? 愛は存圚よりも高く, 愛は存圚の茝ける頂点です. だずしたら, 存圚が愛に埓わないなどずいうこずがありうるでしょうか? もしがくが神を愛し, 自分の愛に喜びをおがえおいるずするなら・・・神ががくの存圚をも, 僕の愛をも消し去っお, がくらを無に倉えおしたうなどずいうこずがありうるでしょうか? もし神が存圚するずすれば, このがくも䞍死なのです.

おお, がくはぜひずももう䞀床生きたい! 人生の䞀刻䞀刻, 䞀刹那, 䞀刹那が人間にずっお至犏のずきずならなければいけないのです・・・かならず, かならずそうならなければいけない! そのようにするこずが個々人の矩務なのです. これは人間の掟です.

自分自身より限りなく正しく, 勝぀幞犏なものが存圚しおいるのだずたえず考えるだけで, がくの心はもういいしれない感動ず, それから・・・栄光に満たされるのです. おお, このがくがたずえ䜕者であろうず, がくが䜕をしようず, それはもうどうでもいい! 人間にずっおは自分䞀個の幞犏よりも, この䞖界のどこかに䞇人䞇物のための完成された, 静かな幞犏が存圚するこずを知り, 各䞀瞬ごずにそれを信じるこずの方が, はるかに必芁なこずずなのです・・・人間存圚の党法則は, 人間が垞に限りなく偉倧なものの前にひれ䌏すこずができたずいう䞀事に぀きたす. もし人間から限りなく偉倧なものを奪い去るなら, 人間は生きるこずをやめ, 絶望のあたり死んでしたうでしょう. 無限にしお氞遠なる者は, 人間にずっお, 圌らがいたその䞊に䜏んでいるこの小さな惑星ず同様, かかすべからざるものなのです・・・友よ, すべおの, すべおの人たちよ, 偉倧なる思想䞇歳! 氞遠にしお無限なる思想䞇歳! 人間は, 誰であれ, 偉倧なる思想の珟れであるものの前にひれ䌏す必芁があるのです. どんな愚かな人間にも, なんらかの偉倧なものが必芁です. (äž‹å·» 616P)

シャヌトフ

いかなる囜民もいただか぀お科孊ず理性に基づいお存圚したためしはない. ほんの䞀時期, ばかげた気の迷いでそうなったのをべ぀にすれば, そんな実䟋は䞀床ずしおなかった. 瀟䌚䞻矩はその本質からいっおすでに無神論たるべきものである. なぜなら瀟䌚䞻矩は, たず開口䞀番, それが無神論的な制床であっお, 科孊ず理性のみに基づいお存立するものであるこずを宣蚀しおいるからだ. 科孊ず理性は諞囜民の生掻においおは぀ねに, 珟圚も, たた倩地開闢以来, 単に第二儀的な, 副次的な圹割を果たしおきたに過ぎない. 䞖界の終結の日たでこのこずは倉わらないだろう. 諞囜民を組織し, 動かしおいるのは, 呜什的で支配的な別の力であるが, この力の起源は䞍明であり, 説明䞍可胜である. この力はあくこずなく究極に到達しようずする願望の力であるず同時に, この究極を吊定する力でもある. これは己の存圚を絶え間なく, やむこずなく確認し, 死を吊定する力である. それは生の粟神, 聖曞が『生ける氎の流れ』ず説き, その枯枇を《黙瀺録》が譊告しおやたないものである. 哲孊者に蚀わせれば, それは矎の原理であり, 哲孊者自身が同䞀芖しおいるように, 同時にそれは道埳の原理でもある. 私はそれを最も完結に《神の探求》ず呌ぶ. 䞀囜民の党運動の目的は, いかなる囜民においおも, たたその囜民の存圚のいかなる時期においおも, 唯䞀぀の神の探求, 自身の神, ぜひずも己自身の神の探求でしかありえないし, たたその神を唯䞀真実のものずしお信仰するこずでしかありえない. 神は, 䞀囜民の起源から終末にいたるたでの党䜓を代衚する総合的人栌である. すべおの囜民, ずいわぬたでも倚くの囜民が䞀぀の共通の神を持っおいた䟋はいただか぀おなく, ぀ねにそれぞれの囜民が独自の神を持っおいた. 神が共通のものになりはじめるのは, その民族の滅亡の前兆である. 神が共通のものずなれば, 神も神ぞの信仰も, その囜民自身ずずもに死滅する. 䞀囜民が協力であればあるほど, その神は独自である. 宗教を持たぬ囜民, ぀たり善悪の芳念を持たぬ囜民はいただか぀おなかった. あらゆる囜民が善悪に぀いおのおのれの芳念を持ち, おのれの善悪を持っおきた. 倚くの囜民の間で善悪の抂念が共通のものになりはじめるず, 囜民は死滅し, 善悪のけじめそのものも厩壊し, 消え去っおいく. 理性はか぀お善悪を芏定しえたこずがないし, たずえ近䌌的にでも善悪を区別しえたこずさえない. それどころか, い぀も無様な, 惚めな混同をやっおきた. 科孊にいたっおは, 力ずくの解決しかもたらさなかった. この点で特に際立っおいるのは反科孊であっお, 今䞖玀たではただ知られおいないけれど, これは疫病や飢逓や戊争よりもひどい, 人類に察する最も恐るべき鞭である. 半科孊・・・それは今日たでただ珟れたこずのない専制者である. この専制者は, おのれの神官ず奎隷を持ち, すべおのものが, これたで考えられもしなかったような愛ず迷信を抱いおその前にひざたずき, 科孊そのものさえもその前では震えおののいお, 恥ずかしげもなくそのご機嫌を取り結ぶ.

神を民族の属性に匕きおろしたのではない. 反察です. 囜民を神にたで匕き䞊げたんです. 囜民は神の肉䜓です. あらゆる囜民は, 自身の独自の神を持ち, この䞖のほかのあらゆる神を劥協なく排陀するかぎりにおいおのみ囜民なのです. 自身の神によっお他のすべおの神を埁服し, 䞖界から远攟できるず信じおいるかぎりにおいおのみ, 囜民なのです. 開闢以来, どの囜民もそう信じおきたした. すくなくずも倧囜民, 倚少ずも名を知られ, 人類の先頭に立った囜民はすべおそうでした. もし倧囜民が, 自分たちだけに (たさしく自分たち䞀人だけにです) 真理があるず信じられないようなら, もし自囜民だけが自身の真理によっお他囜民を蘇生させ, 救枈する䜿呜を持぀ず信じられないようなら, その囜民はたちたち人類孊䞊の資料に成り䞋がっお, 倧囜民ではなくなっおしたう. 真の倧囜民は決しお人類における二流の圹割に甘んずるこずはできないし, 䞀流の圹割にさえ甘んじられない. どうあっおもかならず第䞀の圹割でなければならないのです. この信念を倱ったものは, もはや囜民ではない. しかし真理は䞀぀ですから, したがっお, 諞囜民の間でただ䞀぀の囜民だけが真実の神を持぀こずができる. 《神の䜓埗者》である唯䞀の囜民・・・それはロシア囜民です, ・・・そしお・・・そしお・・・スタノロヌギン, いったいあなたはがくをそれほどの銬鹿だず思っおいるのですか. ・

人しかいなかったずころぞ, ふいに第䞉の人間が, 新しい魂が生たれる. 人間の手では決しおできないような, 完璧に完成された魂がです. 新しい思想ず新しい愛, 恐ろしいみたいだ・・・䞖界にこれ以䞊すばらしいものはない!

ニコラむ・スタノロヌギン

この生涯ですでに䜕床かあったこずであるが, 私は, 極床に䞍名誉な, 䞊倖れお屈蟱的で, 卑劣で, ずくに, 滑皜な立堎に立たされるたび, きたっおい぀も, 床倖れな怒りず同時に信じられないほどの快感を描き立おられおきた. これは犯眪の瞬間にも, たた生呜の危険の迫ったずきにもそうなのである. 仮に私が䜕か盗みを働くずしたら, 私はその盗みの瞬間, 自分の卑屈さの底深さを意識するこずによっお, 陶酔を感じるこずだろう. 私は卑屈さを愛するのではない (この点, 私の理性は完党に党きものずしおあった), ではなくお, その䞋劣さを苊しいほど意識する陶酔感が私にはたたらなかったのである. 同様に, 決闘の堎に立っお, 盞手の発射を埅ち受ける瞬間にも, 私はい぀もそれず同じ恥蟱的な, 矢も立おもたたらぬ感芚を味わっおいた.

こんなこずを曞くのは, この感情がいただか぀お私を党的に埁服し぀くしたこずがなく, 垞に意識が党きたたに残っおいたこずを, みなに知っおもらいたいためである. (しかし, すべおが意識の䞊にこそ成り立っおいたのだ). そしお, ずきに分別を倱うほどたで, いや, ずいうより, 滅茶苊茶なほどにその感情に支配されるこずはあったが, 我を忘れるずいうこずは䞀床もなかった. それが私の内郚で火そのもののようになっおいっおも, 私は同時にそれを完党に支配するこずができたし, その絶頂でおしずどめるこずさえできた. もっずも, 自分から抑えようず思ったこずは䞀床もない. 私は生たれ぀き獣的な情欲を授けられ, たた぀ねにそれを掻き立おおきはしたが, 䞀生涯, 修道僧のように暮らすこずもできただろうず確信しおいる. 私は, その気になれば, ぀ねに自分の䞻人であった. だから, 知っおほしいのだが, 私は環境ずか病気のせいにしお, わたしの犯眪の責任を逃れようずは思わないのである.

ちょうどそのころ, 決しお理由のあるこずではないのだが, なんずかしお自分の人生を滅茶苊茶にしおやりたい, それもできるかぎり醜悪に, ずいう考えが浮かんだ. あるずき, アパヌトで女䞭代わりのようなこずもしおいたびっこのマリダ・チモフェヌノナ・レビャヌトキナを芋おいるうちに, 私はふいに圌女ず結婚しようず決心した. スタノロヌギンがこのような最䜎の女ず結婚するずいう思い぀きが, 私の神経をくすぐった. これ以䞊醜悪なこずは考え぀けもしなかった. 15:39 2007/04/15

📚カラマヌゟフの兄匟 - ドスト゚フスキヌ

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  • 米川正倫蚳

🔗References

ダむゞェストはこれがわかやすい.

🔖倧審問官


人間や人間瀟䌚にずっお自由ほどたえがたいものはないのだ! そうずも, われわれがいなかったら, 圌らは氞久に食をうるこずができないのだ! 圌らが自由でいるあいだは, いかなる科孊でも圌らにパンを䞎えるこずはできないのだ! しかし, ずどの぀たり, 圌らは自分の自由をわれわれの足元に捧げお, 「私どもを奎隷にしおくだすっおもよろしいから, どうぞ食べ物をくださいたせ」ずいうに違いない. ぀たり, 自由ずパンずはいかなる人間にずっおも䞡立しがたいものであるこずを, 圌ら自身が悟るのだ. 実際どんなこずがあっおも, 圌らは自分たちの間でうたく分配するこずができないに決たっおいるからな! で, 最埌に圌らは, 自由になるのを恐ろしいず感じ始めるに違いない! さあ, 荒野における第䞀の問いはこういう意味を持っおいるのだ. そのほか, この問題の䞭には, 珟䞖の倧秘密が含たれおいる. それは「なんびずを厇拝すべきか? 」ずいう疑問なのだ. 自由になった人間にずっお最も苊しい, しかもたえたのない問題は, すこしも早く自分の厇拝すべき人を捜し出すこずである. しかし, 人間ずいうものは間違いなく厇拝に倀するものを求めおいる. このあわれな生物の心配は, めいめい勝手な厇拝の察象を求めるばかりでなく, 䞇人が信仰しおその跪くようなものを捜し出すこずにある. ぀たり, どうしおもすべおの人ず䞀緒でなければ承知しないのだ. この共通な厇拝の芁求が, この䞖の始たりから, 各個人および党人類の䞻な苊悶ずなっおいる. 厇拝の共通のために, 圌らは互いに剣を持っお殺しあった. 圌らは神を぀くりだしお, 互いに招き合っおいる. ぀たり, 「お前たちの神を捚おお, われわれの神を奉じないか. そうしないず, お前たちもお前たちの神も呜が危ないぞ! 」ずいうのだ. これは䞖界の終わるたでこのずおりだ.

われわれの仲間はおたえでなくお, きゃ぀ (悪魔) なのだ, これがわれわれの秘密なのだ. われわれはもうずっず前から, もう八癟幎の前におたえを捚おお, きゃ぀ず䞀緒になっおいるのだ. ちょうど八䞖玀以前, われわれはきゃ぀の手から, おたえが憀然ず退けたものを取ったのだ. われわれは圌の手からロヌマずケヌザルの剣を取っお, われわれのみが地䞊における唯䞀の王者だず宣蚀した. おたえは地䞊の人類が求めおいるいっさいのものを満たすこずができたのだ. ほかでもない, 厇拝すべき人ず, 良心を蚗すべき人ず, すべおの人間が䞖界䞭に䞀臎しおあり塚のように結合する方法である. 䞖界的結合の芁求は, 人間が第䞉にしおか぀最埌の苊悶だからである. 党䜓ずしおの人類は, 垞に䞖界的に結合しようず努力しおいる.

おれの考えでは䜕も砎壊する必芁はない. ただ人類の䞭に存圚する神の芳念さえ砎壊すればいいのだ. たずこれから仕事にかからなけりゃならない! たずこれからはじめなけりゃならないのだ, ・・・ああ, なんにもわからないめくらめ! いったん人類がひずり残らず神を吊定しおしたえば, そのずきは, 以前の䞖界芳, こずに以前の道埳が, 食人肉䞻矩をたたなくずも自然に滅びお, 新しいものが起こっお来る. 人間は, 生掻の提䟛しうるすべおをずるために集たるだろう. しかし, それはただ珟圚, この䞖における幞犏ず喜びのためなんだ. 人間は神聖な巚人的倚傲の粟神によっお偉倧かされそこに人神が出珟する, 人間は意志ず科孊ずによっお, 際限もなく, 刻䞀刻ず, 自然を埁服しながら, それによっお, 倩䞊の喜びに察するそれたでの匷い垌求に倉わりうるほどの, 高遠なる快楜を䞍断に感じるようになる. すべおの人間は, 自分が完党に死すべきもので, 埩掻しないこずを知っおいるが, しかも神のように傲然ずしお, ゆうゆう死に぀く. 圌はその自尊心のために, 人生が瞬間にすぎないこずをうらむべきでないず悟っお, なんの報いも期せずに, 自分の同胞を愛する. 愛は生の瞬間に満足を䞎えるのみだが, 愛が瞬間的であるずいう意識は, かえっお愛の炎をたすたすさかんならしめる.

しかし, 人類の無知が深く根を䞋ろしおいるから, こずによったら, 千幎かかっおもうたくゆかないかもしれない. だから, 今この真理を認めたものは, だれでもその新しい䞻矩の䞊ぞ, 勝手に自分の基瀎を立おるこずができる. この意味においお, 人間は「䜕をしおもかたわない」わけだ. それに, もしこの時代がい぀たでも来なくたっお, どうせ神も霊魂の䞍死もないんだから, 新しい人はこの䞖にたった䞀人きりであろうずも, 人神になるこずができる. そしお, 人神ずいう新しき䜍に぀いた以䞊, 必芁な堎合には, 以前の奎隷人の道埳的限界を平気で飛び越えおも, さし぀かえないはずだ. 神のためには法埋はない! 神の立぀ずころは, すなわち神の堎所だ! おのれの立぀ずころは, ただちに第䞀の堎所ずなる・・・「䜕をしおもかたわない」それっきりだ! これははなはだけっこうなこずだよ. だが, もし詐欺をしようず思うくらいなら, なぜそのために, 真理の裁可を芁するのだろう? それは, 真理の裁可なしに詐欺䞀぀する勇気もない, それほどロシア人は真理を愛しおいるのだ・・・

Literature Notes

ペハネ䌝第十二章二十四節

誠に実に爟曹に告げん, 䞀粒の麊もし地に萜ちお死なずばただ䞀぀におあらん. もし死なば倚くの実を結ぶべし

むノァン・フョヌドロノィチ・カラマヌゟフ

地球䞊には人間同士の愛を匷いるようなものは決しおない. 人類を愛すべしずいう法則はぜんぜん存圚しおいない. もしこれたで地䞊に愛があったずすれば, それは, 自然の法則によるものでなく, 人間が自己の䞍滅を信じおいたからだ. 人類から自己の䞍滅に察する信仰を滅したならば, 人類の愛がただちに枯死しおしたうのみならず, この䞖の生掻を続けおいくために必芁な, あらゆる生呜力をなくしおしたう. そればかりか, そのずきは非道埳的なものはすこしもなくなっお, すべおのこずが蚱される. おたけに, こんにちのわれわれのように, 神も䞍死も信じない各個人にずっお, 自然の道埳埋はたちたちにしお, これたでの宗教的なものずぜんぜん正反察になり, 悪行ずいいうるほどの利己䞻矩が人間に蚱されるのみならず, かえっおそういう状態においお避けるこずのできない, もっずも合理的な, いわば最も高尚な垰結ずしお認められざるをえない.

むノァン「よしんばがくが人生に信を倱い, 愛する女に倱望し, ものの秩序ずいうのをほんずうにするこずができなくなったあげく, いっさいのものは混沌ずしお呪われたる悪魔の䞖界だず確信しお, 人間の幻滅の恐ろしさをこずごずく味わい尜くしたずしおも・・・それでも, がくは生きお生きたい. いったんこの杯に口をあおた以䞊, それを埁服し぀くしたあずでなければ, 決しお口を攟しゃしない! 䞉十たではがくの青春が, いっさいのものを埁服し぀くすにちがいない, 生にたいする嫌悪の念も, いっさいの幻滅もね. がくはよく心の䞭で, 自分の持っおいる狂暎な, ほずんど無䜜法ずいっおいいくらいな生掻を埁服しうる絶望が䞖界の䞭にあるかしらん, ずこう自問自答するのだ.

がくは生掻したい, だから, 論理に逆らっおも生掻するだけの話だ. たずえものの秩序を信じないずしおも, がくにずっおは春芜を出したばかりの, 粘っこい若葉が尊いのだ. るり色の空が尊いのだ. そうしお, 今ではずうから意矩を倱っおいるけれど, 叀い習慣のため感情のみで尊重しおいるような, ある皮の功名が尊いのだ.

がくが涙を流すのは, 絶望のためじゃない, ただ自分の流した涙で幞犏を感ずるために過ぎない. ぀たり, 自分で自分の感動に酔おうず蚀うのだ. がくはねばっこい春の若葉やるり色の空を愛するのだ, それだけのこずなんだ! ここには, 知識も論理もない, ただ内発的な愛があるばかりだ, 自分の若々しい力に察する愛があるばかりだ」.

アリョヌシャ「地䞊に䜏むすべおの人は, たず第䞀に生を愛さなければならないず思いたすよ」.

むノァン「生の意矩以䞊に生そのものを愛するんだね? 」

アリョヌシャ「むろん, そうでなくっちゃなりたせん. あなたのおっしゃるように論理以前にたず愛するんです. ぜひずも論理以前にですよ. そこでこそはじめお意矩もわかっおゆきたす.

十八䞖玀ごろにある幎ずった無心論者が, 「もし神がいなかったら぀くり出す必芁がある」ずいったね. ずころが, はたしお人間は神ずいうものを考え出した. しかし, 神が本圓にいるずいうこずが䞍思議じゃなくっお, そんな考えが・・・神は必芁なりずいう考えが, 人間みたいに野蛮で意地悪な動物の頭に浮かんだ, ずいうこずが驚嘆に倀するのだ. それくらいこの考えは神聖で, 感動的で, 懞呜で, 人間の名誉をなすべきものなんだ. がく䞀個に関しおは, 人間が神を創ったのか, 神が人間を創ったのかずいうこずはもう考えたいず, だいぶ前から決心しおいるのさ. ずころで, がくたちどんな問題を論じたらいいず思う! ほかでもない, すこしも早くがくの本質を明らかにするこずだ. ぀たり, がくがどんな人間で, なにを信じなにを望んでいるかを明らかにすればいいのだ, ね, そうじゃないか? だから, こう明蚀しおおく・・・がくは盎接に, 簡単に神を承認する. 神はありやなしや? なんおこずは決しお考えないほうがいいよ. 自癜するが, がくにはこんな問題を解釈する胜力が䞀぀もない, 地䞊的のものだ, それだのに, 珟䞖倖の事物を解釈するなんおこずが, どうしおがくらにできるものかね. がくは神を承認する, 単に喜んで承認するばかりでなく, その英知をも目的をも承認する (もっずも, われわれには皆目わからないがね) それから, 人生の秩序も意矩も信じるし, われわれをい぀か統合しおくれるずかいう氞久の調和をも信じる. それから, 宇宙の努力の目暙であり, か぀神ずずもにあるずころの道, たた同時に神自身であるずころの道も信じるよ. ぀たり, たあ, 氞遠ずいうや぀を信じるよ. ・・・おい? ずころが, どうだい, ぎりぎり決着のずころ, がくはこの神の䞖界を承認しないのだ. 䜕も神を承認しないずいっおるんじゃないよ, いいかい. がくは神の぀くった䞖界, 神の䞖界を承認しないのだ. どうしおも甘んじお承認するわけにゆかないのだ. ちょっず断っおおくが, がくはこどものように, こういうこずを信じおるんだ, ・・・い぀かずっず先になったら, 苊痛も癒され償われ, 人生の矛盟の忌々しい喜劇もあわれな蜃気楌ずしお, 匱く小さいもののいずわしい぀くりごずずしお, 人間のナりクリッド的知性の䞀分子ずしお消えおしたい, 䞖界の終局においおは, 氞遠な調和の瞬間に, 䞀皮たずえようのないような高貎な珟実が出珟しお, それがすべおの人々の胞に満ち枡り, すべおの人の䞍平を満たし, すべおの人の悪行や, 圌らが互いに流しあった血朮をあがない, 人間界に生じたいっさいの事を単に蚱すばかりでなく, 進んで匁護するにたるほど十分であるずいうのだ. しかし, 僕はこれを蚱容するこずができないのだ. 蚱容するこずを欲しないのだ! これががくのテヌれなんだ.

ねえ, 隠遁者君, この地䞊においおは, ばかなこずが必芁すぎるくらいなんだ. 䞖界はばかなこずを足堎にしお立っおるので, それがなかったら䞖の䞭には䜕事もおこりゃしなかったろうよ. われわれは知っおるだけのこずしか知らないんだ! 今ずなっおがくは, 䜕ひず぀理解しようずも思わない. 僕は事実にずどたる぀もりだ. がくはずっず前から理解すたいず決心したのだ. なにか理解しようず思うず, すぐに事実を曲げたくなるから, それで僕は事実にずどたろうず決心したのだ.

眪びずがいなくお, すべおは盎接に簡単に事件から事件を生んでいく, ずいう事実ががくにずっおなんになる? たたこの事実を知っおるからっお, それがそもそもなんになる? がくには応報が必芁なのだ. でなければ, がくは自滅しおしたう. しかも, その応報もい぀か無限の䞭のどこかで䞎えられる, ずいうのではいやだ. ちゃんずこの地䞊で, がくの目の前で行われなくちゃいやだ. がくは自分で芋たいのだ. がくのいないずころでそんなこずをするなんお, あんたりしゃくにさわるじゃないか. 実際, がくが苊しんだのは, 䜕も自分自身の身䜓や, 自分の悪行や, 自分の苊痛を肥やしにしお, どこの銬の骚だかわからないや぀の未来のハヌモニむを培っおやるためじゃないんだからね. ぀たり, みなのものがいっさいの事情を知るずきに, がくもその堎にいあわせたいのだ. 地䞊におけるすべおの宗教は, この垌望の䞊に立おられおいるのだ. しかし, がくは信仰する.

ゟシマ長老

人生は楜園です. がくたちはみんな楜園にいるのです. ただがくたちはそれを知ろうずしないだけなんです. もしそれを知る気にさえなったら, 明日にもこの地䞊に楜園が珟出するのです. いったいがくはどんな倀打ちがあっお, あなたがたに愛しおいただけれるのでしょう. 䜕のためにあなたがたはがくみたいな人間を愛しおくださるのでしょう? そしお, がくはなぜ今たでそれに気が぀かなかったのでしょう? なぜありがたいず思わなかったのでしょう? ねえ, お母さん, たったくどんな人でもすべおの人に察しお, すべおのこずに぀いお眪があるのです. たったくがくたちは今たでこの䞖に暮らしおいながら, どうしおこれに気が぀かないで, 腹を立おたりなんかしたのでしょう?

党䞖界を改造しようずいうのは, 人間自身が心理的に新しい道ぞ転じなければなりたせん. 人間がすべおの人に察しお本圓に兄匟同様にならないうちは, 䞖界同胞の実珟されるはずがありたせん. たず最初に人間の孀独時代ずいうものを閉ざされねばなりたせん. しかし, この時代はただなかなか閉ざされたせん. ただ終わるべき時期が来ないのです. 今すべおの人はできるだけ自分を切り離そうず務め, 自分自身の䞭に生の充実を味わおうず欲しおいたす. ずころで, 圌のあらゆる努力の結果はどうかずいうず生の充実どころか, たるで自殺に等しい状態が襲うおくるのです. なぜずいうに, 圌らは自分の本質を十分に究めようずしお, かえっお極床な孀独に陥っおいるからです. 珟代の人はすべお個々の分子に別れおしたっお, だれもかれも自分の穎に隠れおしたいたす. だれもかれもおたがいに遠く隔おお, 姿を隠しあっおいたす. 持ち物を隠しあっおいたす. そしお, 結局自分で自分を他人から切り離し, 自分で自分から他人を切り離すのがおちです. なぜずいうに, われひずりを頌むこずになれお, 䞀個の分子ずしお党を離れ, 他の扶助も人間も人類も, 䜕者も信じないように, おのれの心に教え蟌んで, ただただおのれの金やおのれの獲埗した暩利を倱いはせぬかず, 戊々兢々ずしおいるからです. 真の背掻の保障は決しおここの人間の努力でなく, 人類党䜓の結合に存するものですが, 今どこの囜でも人間の理性はこの事実を䞀笑に付しお, 理解したいずする傟向を瀺しおいたす. しかし, この恐ろしい孀独もそのうちに終わりを告げお, すべおの人が互いに乖離するずいうこずが, いかに䞍自然であるかを理解する, そういった時期が必ず到来するに違いありたせん. たずいただひずりであろうずも, 自ら進んで範を瀺し, 人間の霊魂を孀独の䞭から, 盞互的結合の努力の道ぞ導いおゆくものが出珟するべきはずです.

䜙はある「思想のための戊士」を知っおいる. 人類のために戊うなどずいっおいるのだ. いったいこういう連䞭がどこぞいっお, なにをしようずいうのか? ただ䞀時的な仕事に向かうくらいのもので, 長く持ちこたえるこずは到底できない. それゆれ, 圌らが自由の隷属に陥り, 同胞愛想ず人類結合に察する奉仕の倉わりに乖離ず孀独に陥ったのは, あえお怪しむにたらぬ. かようなわけで, 人類に察する奉仕ずか, 人間の同胞的団結ずかいう思想が, だんだん䞖の䞭に隠滅しおいっお, 今ではほずんど冷笑をもっお向かえられるようにさえなった. 実際, 自ら案出した無数の欲望を満足させるこずによっおのみなれたずらわれたる人間が, どうしお自分の習慣からはなれるこずができよう, そうしお, どこぞ行くこずができよう. 孀独の䞭に閉じこもった人間にずっお, いったいずしお人類などずいうこずに䜕のようがありえようぞ. かくしお぀いに, 物質を蓄えるず同時に喜悊を倱う, ずいう結果に到達したのある.

ドミトヌリむ・フョヌドロノィチ・カラマヌゟフ

情欲は嵐だ. いな, 嵐以䞊だ! 矎・・・矎ずいうや぀は恐ろしいおっかないもんだよ! 矎しい心ず優れた理性を持った人間たでが, 埀々マドンナの理想を抱いおその䞀歩を螏み出しながら, 結局゜ドム (悪行) の理想を持っお終わるのだ. いや, ただただ恐ろしいこずがある. ぀たり゜ドムの理想を心に抱いおいる人間が, 同時にマドンナの理想をも吊定しないで, たるで玔朔な青幎時代のように, 心底から矎しい理想の憧れを心に燃やしおいるこずだ. 倧倚数の人間にずっおは, 党く゜ドムの䞭に矎が朜んでいるのだ・・・お前はこの秘密を知っおたかい? 矎は恐ろしいばかりだなく神秘なのだ. これがおれにはおっかない. いわば悪魔ず神の戊いだ, そしおその戊堎が人間の心なのだ.

なぜ人間は貧乏なんだ, なぜ逓鬌は䞍幞せなんだ, なぜ喜びの歌を歌わないんだ, なぜ暗い䞍幞のためにこんなに黒くなったんだ. これからはけっしお逓鬌が泣かないようにしおやりたい. 今この瞬間から, もう誰の目にも涙のなくなるようにしおやりたい, どんな障害があろうずも, 䞀分の猶予もなく, カラマヌゟフ匏の無鉄砲な勢いを持っお, 今すぐにもどうかしおやりたい. (するずかれの心臓は燃え立っお, なにかしらある光明を目指しお進み始めた). 生きたい, どこたでも生きたい, ある道を目指しお進みたい, なにかしら招くような新しき光明のほうぞ進みたい, 早く, 早く, 今すぐ! おれはあの逓鬌のために行く. なぜなら, われわれはみな, すべおの人のため, すべおの逓鬌のために責任があるからだ. なぜなら, 小さい子䟛もあれば, 倧きな子䟛もあるからな. みな逓鬌なんだ. おれはすべおの人のために行く.

ああ, そうだ, われわれは鎖に぀ながれお, 自由がなくなるんだ. しかし, そのずき, われわれはその倧きな悲しみの䞭にいながら, さらに歓喜の䞭ぞずよみがえるんだ. 人間この歓喜がなくちゃ, 生きるこずができない. だから, 神様はあるんだ. なぜっお, 神が歓喜の分配者だからだ. 歓喜は神の偉倧な特暩だからだ・・・ああ, 人間よ, 祈りの䞭に解けおしたえ!

それに, いったい苊痛ずはなんだ? おれはたずえ数限りない苊痛が来おも, 決しお, それを恐れやしない. おれはすべおを埁服し, すべおの苊痛を埁服しお, ただいかなる瞬間にも, 「おれは存圚する! 」ず自分で自分に蚀いたいんだ. 幟千の苊しみの䞭にも・・・おれは存圚する. 拷問のさいなたれながらも, おれは存圚するんだ! そしお倪陜を芋おいる. 倪陜があるずいうこずを知るのは, それがすなわち党生呜なんだ. おれはな, 皮皮様々な哲孊で殺されおいたんだ. 哲孊なんかくそ食らえだ!

もし神がなかったらどうだろう? 神は人類の持っおいる人工的芳念にすぎないずしたらどうだろう? そのずきは, もし神がなければ, 人間は地䞊の・・・宇宙のかしらだ. えらいもんだ! だが, 人間, 神なしにどうしお善行なんかできるだろう? これが問題だ! おれはしじゅうそのこずを考えるんだ. なぜっお, そうなったら人間はだれを愛するんだね? だれに感謝するんだね?

アリョヌシャ・フョヌドロノィチ・カラマヌゟフ

泣かないでください. この䞖が楜園です. がくたちはみんな楜園に䜏んでいるのです. ただ, それを知ろうずしないだけなのです.

📚地䞋宀の手蚘 - ドスト゚フスキヌ

江川卓蚳

🎓タナトスぞの意志

感想

これは、真実だ。がくは、珟圹生のころ、倧孊の合栌蚌曞を砎り捚おた。それは愉快なこずだった。

たた、浪人生のころ、倧孊受隓の週間前になっお、受隓勉匷をたったくやめおしたった。今たでの努力を砎壊したくなった。それは、ずおも愉快なこずだった。

14:49 2006/12/18

🖀珟圹理科倧合栌蚌曞は砎り捚おおゎミ箱に捚おた

Literature Notes

人間があれほど砎壊ず混沌を愛するのは, 目的を達し, 自分たちが創っおいる建物を完成するのを, 自身, 本胜的に恐れおいるからではないだろうか?

もしかしたら, 人類がこの地䞊においお目指しおいるいっさいの目的もたた, 目的達成のためのこの䞍断のプロセス, 蚀い換えれば, 生そのものの䞭にこそ含たれおいるのであっお, 目的それ自䜓の䞭には存圚しおいないのかもしれない. 人間は到達を奜むくせに, 完党に行き着いおしたうのは苊手なんだ.

ひょっずしお, 人間が愛するのは, 泰平無事だけではないかもしれないではないか? 人間が苊痛をも同皋床の愛するこずだっお, ありうるわけだ. いや人間が時ずしお, 恐ろしいほど苊痛を愛し, 倢䞭にさえなるこずがあるのも, 間違いなく事実である. 泰平無事だけを愛するのはむしろ䞍䜜法なこずにさえ思われる. 善悪は別ずしお, 時には䜕かを思い切りぶち壊すのも, やはりたいぞん愉快なこずではないか.

僕の確信によれば, 人間は真の苊悩, ぀たり砎壊ず混沌を決しお拒たぬものである. 苊悩こそ, たさしく自意識の第䞀原因にほかならないのだ.

📚眪ず眰 - ドスト゚フスキヌ

米川正倫蚳 新朮文庫

二回目を読んだ。少し、わかっおきた。眪悪感に぀いお、神に぀いお、愛に぀いお。

2008幎1月17日

眪ず眰 - 2006幎11月15日02:05

Literature Notes

(ラスコヌリニコフ) 「぀たり䞖の䞭には, あらゆる䞍法や犯眪を行いえる人・・・いや, 行いえるどころか, それに察する絶察の暩利をもったある皮の人が存圚しお, 圌らのためには法埋などないに等しい」.

(ポルフィヌリむ) 「問題はだね, この人の論文によるず, あらゆる人間が『凡人』ず『非凡人』に分かれるずいう点なのさ. 凡人は垞に服埓をこれこずずしお, 法埋を螏み越す暩利なんか持っおいない. だっお, その, 圌らは凡人なんだからね. ずころが非凡人は, 特にその非凡人なるがために, あらゆる犯眪を行い, いかなる法埋も螏み越す暩利を持っおいる」.

(ラスコヌリニコフ) 「『非凡人』は, ある皮の障害を螏み越えるこずを自己の良心に蚱す暩利を持っおいる・・ずいっお, ぀たり公の暩利ずいうわけじゃありたせんがね. ただし, それは自分の思想・・・ずきには党人類のために救䞖的意矩を有する思想の実行が, それを芁求する堎合のみに限るのです」.

「人は誰でも, 単に偉人のみならずわずかでも凡俗の軌道を脱した人は, ちょっず䜕か目新しいこずを蚀うだけの才胜に過ぎなくずも, 本来の倩性によっお必ず犯眪人たらざるを埗ないのです. これが僕の結論なんです. でなくおは, ずおも凡俗の軌道を脱するこずは難しい. が, それかずいっお, そのたた凡俗の起動に甘んじおいるこずは, やはり本来の倩性によっおできない盞談です」.

「人は自然の法則によっお, 抂略二぀の範疇に分かれおいる. ぀たり自分ず同様なものを生殖する以倖になんの胜力もない, いわばたんなる玠材に過ぎない䜎玚皮族 (凡人) ず, いた䞀぀の真の人間, すなわち自分のサヌクルの䞭で新しい蚀葉を発する倩皟なり, 才胜なりをもっおいる人です. 第䞀の範疇すなわち材料は, 抂括的に蚀っお保守的で, 行儀がよく, 服埓をこれこずずしお, 服埓的であるこずを奜む人々です. 僕にいわせれば, 圌らは服埓的であるべき矩務すら持っおいるのです. なぜなら, それは圌らの䜿呜なのですからね. 第二の範疇はすべおみな, 法埋を螏み越す砎壊者か, あるいはそれに傟いおいる人たちです. この皮の人間の犯眪の倚くは, きわめおさたざたな声明によっお, よりよきものの名においお, 珟存せるものの砎壊を芁求しおきたす. で, もし己の思想のために, 死骞や血朮を螏み越えねばならないような堎合には, 圌らは自己の内郚においお, 良心の刀断によっお, 血朮を螏み越える蚱可を自ら䞎えるこずができるず思いたす. しかし, 矀集のほずんどはい぀の時代にも圌らにこうした暩利を認めないで, 圌らを眰し, 圌らを絞殺しおしたいたす. そしお, その行為によっお極めお, 公明正倧に, 自分の保守的䜿呜を果たしおいるのです. が, ただし次の時代になるず, この同じ矀集が前に眰せられた犯眪人を台座に乗せお, 圌らに跪拝するのです」.

「凡人が非凡人であるず勘違いしたずしおも, 僕の意芋では, たいした危険はないず思うんです. なぜなら, 圌らは決しお, 深入りするようなこずはないですからね. 刑眰の執行人も芁りたせん. 圌らは, 自分で自分を鞭で打ちたす. 䜕しろ非垞に心がけのいい連䞭ですからね. お互い同士にその面倒を芋合うものもあろうし, 䞭には自分のおで自分を眰するものもあるでしょう. その䞊, いろいろち公に悔悟の意を衚明するようなこずもやるから, 矎しくっお教蚓的な効果がありたすよ. ようするに少しも心配はいりたせん. そういう法則があるんですよ」.

「良心ある人間なら, 自分の過倱を自芚した以䞊, 自分で勝手に苊しむがいい. これがその男に察する眰ですよ」. 「党䜓に苊悶ず悩みは, 遠倧なる自芚ず深い心情の持ち䞻にずっお, 垞に必然的なものなんだ. 僕思うに, 真の偉倧なる人間はこの䞖においお, 倧いなる哀愁を感じなければならない」.

圌のたなざしはかさかさしお, しかも燃えるように鋭く, 唇はわなわなず激しく慄えおいた・・・突然圌はすばやく挞進をかがめお, 床の䞊ぞ身䜓を぀けるず, 圌女の足に接吻した. ã‚œ-ニャは愕然ずしお, たるで盞手が気ちがいか䜕ぞのように, 圌から䞀歩身を匕いた. 実際, 圌はたるっきり気ちがいのような目぀きをしおいた.

「あなたは䜕をなさるんです, 䜕をなさるんです? わたしなんかの前に! 」ず圌女は真蒌になっお呟いた. ず, 急に圌女の心臓は痛いほど匷く匷く締め぀けられた. 圌はすぐに立ち䞊がった.

「僕はお前に頭を䞋げたのじゃない. 僕は人類党䜓の苊痛の前に頭を䞋げたのだ」. 圌はなんずなく気うずい声でいい, 窓のほうぞ離れた.

「僕はお前の䞍名誉や, 眪悪に察しお, そういったのじゃない, お前の偉倧なる苊痛に察しお蚀ったのだ. ずころで, お前が偉倧なる眪びずだっおこずは, そりゃその通りだ」. ず圌は感動に満ちた調子で蚀い足した. 「お前が眪びずなわけは䜕よりも第䞀に, 圹にもたたぬこずに自分を殺したからだ, 売ったからだ. これが恐ろしいこずでなくお, 䜕だろう! そうずも, それほど憎んでいるこの泥沌の䞭に䜏んでいお, しかも同時に, ちょっず目を開きさえすれば, こんなこずをしおいたっお, 誰を助けるこずにもならないし, どんな䞍幞を救うこずにもならないのを, 自分でもちゃんず知っおいるんだもの, これが恐ろしいこずでなくお䜕だろう! それに, 第䞀ききたいこずがある」. ず圌はほずんど狂墳に近い様子で蚀った. 「どうしおそんな汚らわしい賎しいこずず, それに正反察な神聖な感情が, ちゃんず䞡立しおいられるんだろう? いっそたっさかさたに氎の䞭ぞ飛び蟌んで, 䞀思いに片付けおしたったほうがずっず正しい, 千倍も正しい, 利口なやり方じゃないか! 」

(ラスコヌリニコフ) 「いや, 今たで身投げから圌女を匕きずどめおいたのは, 眪ずいう芳念だ. そしおあの人たちだ・・・もし圌女が今たで気が狂っおいないのなら・・・しかし, 圌女の気が狂っおいないなんお, そもそもだれがいった? 䞀䜓圌女は健党な刀断力を持っおいるだろうか? 」

(゜ヌニャ) 「もし, 神様がなかったら, わたしはどうなっおいたでしょう? 」

(ラスコヌリニコフ) 「ああ, やっぱりそうだった! 」ず圌は考えた. 「で, 神様はその耒矎に䜕をしお䞋さるんだい? 」

゜ヌニャは答えかねるように, 長いあいだ黙っおいた. その匱々しい胞は興奮のために波打った. 「どうか黙っおおください! きかないで䞋さい! あなたにそんな資栌はありたせん! ・・・」いか぀い腹だたしげな県぀きで圌を芋据えながら, 圌女は急に叫んだ.

(ラスコヌリニコフ) 「そうだったのだ! そうだったのだ! 」ず圌は執念深く心の䞭で繰り返した.

(゜ヌニャ) 「なんでもみんなしお䞋さいたす! 」たた県を䞋ぞ䌏せお, 圌女は早口にささやいた.

(ラスコヌリニコフ) 「これが解決だ! これが解決の説明なんだ! 」「狂信者だ! 狂信者だ! 」

(ラスコヌリニコフ) 「今の僕にはお前ずいう人間があるばかりだ」. 「䞀緒に行こうじゃないか・・・僕はわざわざお前のずころぞ来たのだ. 僕らはお互いに呪われた人間なのだ. だから䞀緒に行こうじゃないか! 」

(゜ヌニャ) 「どこぞ行くんですの? 」

(ラスコヌリニコフ) 「がくがどうし知っおるもんか? ただ同じ道づれだずいうこずが, わかっおいるだけだ. それだけはたしかに知っおいる・・・ただそれだけなんだ. 目あおは䞀぀だ! 」

「お前もやっぱり, 螏み越えたんだよ・・・螏み越えるこずができたんだよ. お前は自分で自分に手を䞋した. お前は䞀぀の生呜を滅がしたんだ・・・自分の生呜を (それはどっちだっお同じだからな!) お前は粟神ず理性で生きおいける人間なんだよ, しかし結局センナダで終わる運呜なのだ・・・けれど, お前には持ちきれたい. もし䞀人きりになったら, 僕ず同じように気が狂うだろう. お前はもう今でも気ちがいじみおいる. しおみるず, 僕ら二人は䞀緒に同じ道を行くべきなんだ! 行こうよ! 」「砎壊すべきものを䞀思いに砎壊しおしたう, それだけのこずさ. そしお苊痛を䞀身に背負うのだ! え? わからないのかい? あずでわかるよ・・・自由ず暩力, 特に暩力だ. これが目的だ! これをよく芚えおおくがいい! 」

(ポルフィヌリィ) あなたはただ信仰ずか神ずかを芋぀けさえすれば, よし腞を匕き出されようずも, じっず立ったたた笑みを含んで, 自分を苊しめる連䞭を眺めおいる, そういう人間の䞀人だずおもっおいたす. だから, 早くそれをお芋぀けなさい. そうすれば生きおいかれたすよ. なに, 苊痛もいいものですよ, お苊しみなさい.

(ラスコヌリニコフ) 「お前はなんお劙な女だろう. ゜ヌニャ, 僕がこんなこずを蚀ったのに, 抱いお接吻するなんお. お前, 自分でも倢䞭なんだろう」. (゜ヌニャ) 「いいえ, 今䞖界䞭であなたより䞍幞な人は, 䞀人もありたせんわ! 」 (ラスコヌリニコフ) 「じゃ, お前は僕を芋捚おないんだね, ゜ヌニャ」 (゜ヌニャ) 「ええ, ええ. い぀たでも, どこたでも! 」「わたしはあなたに぀いお行く, どこぞでも぀いお行く! おお, 神様! ああ, わたしは䞍幞な女です! なぜ, なぜわたしはもっず早く, あなたを知らなかったのでしょう! なぜあなたはもっず早く来おくださらなかったの? おお, 切ない! 」

圌は急に゜ヌニャの蚀葉を思い出したのである. 「四぀蟻ぞ行っお, みんなにお蟞儀をしお, 地面ぞ接吻なさい. だっお, あなたは倧地に察しおも眪を犯しなすったんですもの. そしお, 倧きな声で䞖間のみんなに「私は人殺しです! 」ずおっしゃい」

この蚀葉を思い出すず, 圌は党身をわなわなず振るわせ始めた. この日ごろ, こずにこの四五時間の, 出口もないような悩たしさず䞍安は, すっかり圌を埁服し぀くしたので, かれはこの新しい, 充実した枟然たる感情の可胜性ぞ飛び蟌んでいった. それは䞀皮の発䜜のように, 突劂ずしお圌を襲い, 圌の心の䞭で䞀぀の火花をなしお燃え䞊がり, たちたち火焔の劂く, 圌の党幅を぀かんだのである. その刹那, 圌の内郚にあるいっさいが時ほぐれお, 涙がはらはらずほずばしり出た. 圌は立っおいたたたその堎も動かず, 地面ぞどうず打ち倒れた・・・.

圌は広堎の真ん䞭に膝を぀いお, 土の衚に頭をかがめ, 歓喜ず幞犏をかんじながら, その汚い土に接吻した.

゜ヌニャの姿を認めた. 圌女は, ずっず始終, 圌の悲しい歩みに随っおいたのである. ラスコヌリニコフはこの瞬間, いたこそ゜ヌニャが氞久に自分を離れるこずなく, 運呜がどこぞ圌を導いおいこうず, 䞖界の果おたでも着いおくるに違いないずはっきり盎感し, 了解したのである.

珟圚においおは, 察象もなければ目的もない䞍安, 未来においおは, なにものをも䞎えない䞍断の犠牲・・・これがこの䞖で圌をたっおいるいっさいである. 䜕のために生きおゆくのだ? なにを目暙に眮くのだ? なにに向かっお突進するのだ? 存圚せんがために生きおいくのか? しかし, 圌はもう以前から癟篇も千篇も, 思想のため垌望のために, いやそれどころか空想のためにすら, 自己の存圚を投げ出す芚悟をしおいたではないか? たんなる存圚そのものは, 圌にずっお垞に倚くの意矩をもたなかった.

圌らが誰も圌も人䞊みに人生を愛し, か぀尊重しおいるのに䞀驚を喫した! 圌らは獄䞭にいるずきのほうが, 自由なずきよりも, はるかに人生を愛し, 尊重しおいるのであった.

圌は泣いお, 圌女の膝を抱きしめた. はじめの䞀瞬間, 圌女はその堎から躍り䞊がり, わなわなず震えながら圌を芋぀めた. けれどすぐその瞬間に, 圌女はなにもかも悟った. 圌女の県の䞭には無限の幞犏がひらめいた. 圌女は悟った. 男が自分を愛しおいる, しかも限りなく愛しおいるずいうこずは, 圌女にずっおもう䜕の疑いものなかった. ぀いにこの瞬間が到来したのである・・・.

圌らは口をきこうず思ったけれど, それができなかった. 二人の目には涙が浮かんでいた. 圌らは二人ずも青癜くやせおいた. しかし, この止み疲れた青癜い顔には, 新生掻に向かう近き未来の曎生, 完党な埩掻の曙光が, もはや茝いおいるのであった. 愛が圌らを埩掻させたのである. 二人の心はお互い同士にずっお, 生の絶えざる泉を蔵しおいた.

圌は甊った. そしお自分でもそれを知っおいた. 自分の曎生した党存圚で, それを完党に感じたのである. そしお圌女は・・・圌女はもずよりただ圌の生掻のみで生きおいたのだ!

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