意識の科学. 学際的な領域.
関連分野
研究アプローチ
- 脳の構造とニューロン
- 眠りと覚醒
- 無意識からみた意識
- 📍自由意志
- 視覚の気づき
- ロボット
💟意識
conciouseness. 現在経験している自分の状態や周囲の状況などを感知している心の状態. 主観的.
類義語
意識の性質
- 志向性(intentionality):意識は常に何かについての意識
- 📝クオリア(qualia):主観的体験の質
- 現象的意識:「何かのようである」体験
意識空間
3次元で意識をとらえるという提案.
- X: 覚醒
- Y: 外界とのつながり
- Z: 内的認識
Concepts
❤クオリア
感覚質. 感覚的な意識や経験. 感覚的体験に伴う独特で鮮明な質感
❤意識のハード・プロブレム
物質および電気的・化学的反応の集合体である脳から、どのようにして主観的な意識体験というものが生まれるのかという問題. 心身問題, 心脳問題.
🔦ストレスに迅速に応答するために脳という臓器から心は立ち現れる- 毛内拡
脳を自動運転モードとアラートモードのふたつにわけて説明.
脳はすべてのインプットを知覚して処理するわけではない. 無意識で処理できる情報は自動運転モードで処理する.
脳が心を作り出すのは自動運転モードで処理できないアラートモードに処理するため。アラートモードのとき、記憶に残りやすい. 心はストレス応答の結果。
脳が心を作り出す必要があったのはストレスに迅速に対応するため.
心は存在しない、の書籍の結論. p178
<2025-01-07 Tue 12:03> 私の言葉でいいかえると、迅速にストレス応答するために脳という臓器から心は立ち現れる.
💭人生の意味は死んだ後まで秘密にされるから謎が苦しみを生み神経症的に考えてしまう(24/01/07)
意識の分類
心理学
古典心理学(フロイト派)
- 意識(conscious):現在自覚している内容
- 前意識(preconscious):注意を向けると意識化できる内容
- 無意識(unconscious):通常は意識化されない抑圧された内容
認知心理学
- 制御処理(controlled processing):意識的・努力を要する処理
- 自動処理(automatic processing):無意識的・努力不要の処理
- 作業記憶(working memory):意識的に操作できる短期記憶
- 長期記憶:通常は無意識下にある記憶
注意研究
- 焦点的注意(focused attention):特定対象への集中
- 分散的注意(divided attention):複数対象への同時注意
- 選択的注意(selective attention):関連情報の選別
生命科学/神経科学
覚醒レベル分類
- 覚醒(wakefulness):通常の意識状態
- REM睡眠:夢を見る睡眠段階
- ノンREM睡眠:深い睡眠段階(ステージ1-4)
- 昏睡(coma):意識消失状態
神経ネットワークモデルに基づく分類
神経ネットワークモデルに基づく分類. 脳のどのネットワークが活動しているか.
- DMN: 内的思考・自己省察・過去未来の思考 自伝的記憶、内言的思考、自己意識
- TPN: 外的課題への集中・今ここ 感覚意識、集中状態(プレゼンス)
- SN: 内外の刺激の重要性判断・意識の切替 メタ認知、注意の転換
- 前頭-頭頂ネットワーク: 意識的制御、注意、ワーキングメモリ 高次思考、問題解決
脳波/周波数帯域
- ガンマ波(30-100Hz):高次認知機能、統合処理
- ベータ波(13-30Hz):覚醒、集中状態
- アルファ波(8-13Hz):リラックス、軽い瞑想
- シータ波(4-8Hz):深いリラックス、REM睡眠
- デルタ波(0.5-4Hz):深い睡眠
言語と時間
- 言語ある × 時間が今→ 日常会話、実務作業
- 学術用語:課題集中状態(task-focused state)
- 神経科学:中央実行ネットワーク活性
- 例:仕事中の会話、料理の手順説明
- 言語ある × 時間が過去・未来→ 妄想
- より正確には:反芻思考(rumination)、心配(worry)
- 病的でない場合:計画立案、回想・分析
- 学術用語:マインドワンダリング、自己言及的思考
- 言語ない × 時間が過去・未来
- 情動的記憶の再体験(トラウマのフラッシュバック)
- 予感、直感(言葉にならない未来への感覚)
- 夢の体験(言語化される前の夢内容)
- 学術用語:非言語的時間意識、情動的時間旅行
- 言語ない × 時間が今→ マインドフルネス
- 学術用語:現在中心意識(present-centered awareness)
- 感覚運動的意識(sensorimotor consciousness)
- 例:瞑想、ヨガ、集中した運動
注意のない意識/意識のない注意
- 意識のない注意: 意識にのぼらなくてもヌード写真に反応する実験.
- 注意のない意識: 👁周辺意識
意識仮説
🧠意識の神経相関/NCC
Neural Correlates of Consciousness. 意識の神経相関, 意識経験と対応する脳活動.
- 👨クリストフ・コッホとフランシス・クリックの共同研究.
- 意識的な経験は、脳内の特定のニューロン集団の活動パターンと対応しているという考え方.
- あなたはニューロンの塊にすぎない.
👨クリストフ・コッホ
意識研究の第一人者.
- フランシス・クリックとともに長年意識の研究.
- カリフォルニア工科大学
- 🍱知覚の箱
<2025-09-23 Tue 09:06> ハメロフ教授と、👨三枝英彦さんと3人でブラジルアヤワスカリトリートで覚醒して量子脳理論へ転向?何じゃそりゃ… インド工科大学教授、三枝英彦先生に、「瞑想」と「悟り」の最高段階、そして「意識の科学」について聞く - YouTube
グローバル・ワークスペース理論/GWT
Global Workspace Theory
- 提唱者: バーナード・バーズ、発展はスタニスラス・ドゥアンヌ。
- 内容: 意識は「脳の舞台」で、非意識情報がワークスペースに「放送」されると意識になる。
- 特徴: 認知科学寄り、AIや計算機モデルとの親和性が高い。
🧠量子脳理論
意識の本質はニューロン内部の「微小管」とよばれる細い繊維の量子振動である.
- 量子的な振動がニューロンの電気信号パターンに大きな影響を与える
- 意識は量子力学的な現象に由来する. 古典コンピュータのようなニューロン=スイッチの古典的計算では説明ができない.
- 👨ロジャー・ペンローズ
- 👨三枝英彦: 実験担当として突然スカウト. さえぐささん経由でこの領域に興味をもったものの、ChatGPTのファクトチェックではかなり怪しい人物なので、信じすぎることは危険だ.
👨スチュアート・ハメロフ
意識研究の第一人者. 量子脳理論提唱. 麻酔研究者ハメロフ.
💡Orch-OR仮説
Orchestrated Objective Reduction(Orch-OR)」という仮説
- 脳のニューロン内部には「微小管(microtubules)」というチューブ状の構造がある。
- この微小管内で量子状態(重ね合わせ)が発生し、一定のタイミングで**波動関数の収縮(objective reduction)**が起こる。
- この収縮の瞬間こそが「意識の瞬間」を生み出す。
- 量子状態がニューロン間で「協奏(orchestrated)」され、意識体験につながる.
Insights
🔗References
- 意識研 - 「意識」とは? AIに回答不能な究極の問を問う|七沢智樹 - #テクノロジーの哲学|note
- Neural basis of Consciousness & Qualia Structure - YouTube, このチャンネルは濃い内容発信している.