行動主義心理学まとめ
内的・心的状態に依拠せずとも科学的に行動を研究できるという主張.
- 刺激-反応(S-R)という図式による行動主義
- それを発展させた(S-O-R)図式の新行動主義
特徴
- アメリカの心理学.
- 20世紀前半を席巻した心理学.
- 観察可能な行動を重視:主観的な意識ではなく、外から観察・測定可能な行動を分析。
- 刺激と反応(S-R理論):行動は外部からの刺激(Stimulus)に対する反応(Response)として説明できる。
- 科学的手法の強調:客観性・再現性を重視し、心理学を自然科学的な学問にしようとした。
- 環境決定論:行動は環境によって形成・制御されると考える。
Histories
- 🐕古典行動主義(S-R): 1913~,
- 🐕新行動主義(S-O-R): 1930〜50年代
- 徹底的行動主義 / Skinner(1938〜)
- 🚩認知革命(1950-)で行動主義は下火へ…
影響
影響元
影響先
🛕行動主義
Behaviorism. イデオロギーとしての行動主義心理学. 🎓原子論, 🎓機械論の心理学への影響.
心理学というよりは信条といったほうがいい.
- 人を変えるには環境を変える
- 犯罪は貧困をなくせば解決
- 愚かな人間は教育で解決できる
自由意志は錯覚であり、行動は遺伝と環境の両因子の組み合わせによって決定されていく.
⚡️刺激
stimulus.
- 📝超常刺激: 狩猟採集時代では考えられなかった現代特有の強い刺激.
外部刺激
内部刺激
🐕反応
Response.
🐕感作
sensitization.
繰り返される刺激によって、それに対しての反応が徐々に増大していく非連合学習プロセス.
- 中枢感作:神経系が過敏になり、通常なら反応しない程度の刺激にも強く反応するようになる
- 行動感作:ストレス反応が段階的に強化され、より軽微な刺激でも強い反応が起こるようになる
🐕古典的行動主義
刺激-反応(S-R)という図式による行動主義.
🐕レスポンデント条件づけ
古典的条件づけ, パブロフ型条件づけ. バブロフの犬. S-R理論.
- もともと無関係だった刺激が、自然な反応を引き起こす刺激と結びつくことで、新しい反応を生み出
- 反応は自動的・無意識的で、学習者がコントロールできない.
- 📝行動療法に応用.
- 60秒以内に条件づけするというルールがある.
- 行動療法に応用できるのか?という議論.
S-R理論
刺激-反応.
🐕無条件反射
生まれつきの反射.
🐕条件反射
無自覚な反応. 条件反射. 条件反応.
- 🐕パブロフの犬が有名.
- 訓練や経験によって後天的に獲得される反射行動
対提示
2つの刺激(または出来事)を時間的に接近させ、一組として一緒に提示する心理学や行動分析学の手続き
- 意味のない刺激と意味のある刺激:もともと反応を引き起こさない刺激(中性刺激)と、生得的に反応を引き起こす刺激(無条件刺激や好子)をセットで与えます
- 🐕パブロフの犬
- CM: 美女(強化子)と商品(中性刺激)
🐕パブロフの犬
パブロフの犬の実験.
- 🔦パブロフの犬の延長の反射が学習で抽象からの推論が学び
- cf. 🐕無力なイヌはパブロフの犬の外れ値として発見された.
イワン・パブロフ
ジョン・ワトソン
行動主義の創始者。「心の内面は科学の対象にならない」と主張。
- 行動主義宣言!
- 不倫騒動で学会追放.
- 【行動主義の歴史②】ワトソンが行動主義を宣言したが、予想を超えて破天荒だった。 - YouTube
ワトソン主義
1913年の論文「行動主義者から見た心理学」. 方法論的行動主義.
🐕新行動主義
Watsonの単純なS-Rでは足りない、として 有機体内部の変数 を導入した世代。S-R から S-O-R へ。
刺激-有機体-反応モデル(S-O-R)
S-O-R理論(Stimulus-Organism-Response Theory). 生体の認知を導入.
O(Organism=有機体/生活体): 人の性格、欲求、過去の経験、その時の心理状態など、内面で起きる情報処理
Guthrie (1886-1959)
接近説。強化不要、一回の接近で学習は完成するとした最も簡素な立場
トールマン(1886-1959)
Tolman. 目的的行動主義。認知地図、潜在学習、サイン・ゲシュタルト説。ネズミも「期待」を持つとした。行動主義者を名乗りながら実質的に認知心理学の先駆
ハル(1884-1952)
仮説演繹法。公準と定理からなる数学的体系を作り、行動を方程式で予測しようとした(sEr = sHr × D × V × K)。
動因低減説
生理的欲求の低減が強化になる。媒介変数(habit strength, drive)は理論的構成概念で、直接観察できない
行動・反応の生起=動因(欲求)×習慣強度
批判
- 🖤フラットランド: 心の質を量に還元することによるカテゴリエラー.
🔦エビデンスベースな行動主義心理学は心を説明するのにパラメータが多すぎる - 茂木健一郎
最近の流行りもあり, 心理学というと, 実験をして統計的に正しいことが真実のような📝行動主義心理学が主流である.
しかし, これだけが心理学ではなく, 📝認知心理学という📝認知科学からのアプローチもある.
エビデンスベースドな医療は主流ではあるものの, 心を解明するには要因(変数, パラメータ)が多すぎて統計的なアプローチではうまく説明できていない.
統計的なアプローチは, 他人を説明するための説得力は増すものの, それが目の前の人に当てはまるか, もっといえばそれが自分に当てはまるかというと当てはまらないことが多い.
プロフェッショナルならば, たくさんのパターンや性質をしることはよい. 医者の頭にあるのは統計学. わたしにとっては統計的な知識はパラメータが多すぎる. がんの治療薬が100個あっても, それを一つずつ試しているうちに死んでしまう.
茂木健一郎講演「こころのふしぎ」(河合隼雄、マインドフルネス、フロー他) - YouTube