- 🎓行動主義心理学に影響をうけた心理療法.
- 課題に集中して行動変容する.
- 学習理論(古典的条件づけ・オペラント条件づけ・社会的学習理論)を臨床に応用した治療体系の総称。
- 1950年代に、当時主流だった精神分析への対抗として成立した
Index
手法
✍🏻活動記録表
1時間単位で「何をしたか」と、その時の 気分・達成感 (Mastery)・楽しさ (Pleasure) を 0-10 で記録する。
- Beck の認知療法にあった「週間活動記録表 (Weekly Activity Schedule)」が原型. BAではこれが補助ではなく中核.
<2025-06-27 Fri 20:52> 休職で活動記録シートをめちゃくちゃ書いた思い出. うんざりするほどやった、行動分析だったのか!
記録方法
週 × 時間帯のグリッド。1日を1時間または2時間ブロックに割り、各セルに実際にやったことを書く。
- M (Mastery / 達成感) 0-10 — うまくやれた感、有能感
- P (Pleasure / 楽しさ) 0-10 — 快、楽しさ
- Mood (気分) 0-10
08:00-09:00 ベッドでスマホ M:1 P:2 Mood:3 09:00-10:00 シャワー・朝食 M:4 P:3 Mood:4 10:00-12:00 横になって天井を見る M:0 P:0 Mood:2 19:00-20:00 友人にLINEを返す M:6 P:5 Mood:6
Tips
- リアルタイム記録が原則。1日の終わりにまとめて書くと、その日の最悪の時間帯に全体が引きずられる(peak-end bias、気分一致効果)
- 現実的な妥協点は 1日3回(昼・夕方・就寝前)。それ以上細かくすると遵守率が落ちる
- 記録項目は3つ以内。増やすほど続かない。M/P/Mood の3軸でも多いと感じるなら、まずは Mood 単独から始める運用もある
🏃行動活性化療法(BA)
日常生活の中で楽しみや達成感を感じる行動の種類や頻度を増やすことで、意義のある生活の実現を目指す心理療法.
- 行動活性化の中核は「気分に関わらずスケジュール通りやる」
- うつは「環境から得られる報酬 (正の強化) が乏しい状態」に対する反応と捉える
- 回避行動を同定して、代替行動に置き換える.
- 起点は Jacobson の 1996 年の成分分析。CBT を分解したら「行動活性化の成分だけ」で CBT 全体と同等の効果が出た、という結果から独立した
- ✍🏻活動記録: BA の土台で、記録なしで活動スケジュールだけ組んでも効果が落ちる。自分の強化源がどこにあるかは記憶では正しく取れない(うつ状態では想起自体がバイアスを受ける)ため、実測が必要。
回避行動
つらさを避ける行動は短期的に不快を下げるので強化されるが、長期的には報酬源をさらに削る
(寝る、断る、先送り、反芻).
反芻への対処
反芻を「思考内容の問題」ではなく回避行動の一種として扱い、注意を外的活動に向け直す。
機能分析
記録から A-B-C を抽出し、どの行動が回避で、どの行動が強化につながっているかを同定する。
TRAP
Trigger(きっかけ)→ Response(感情反応)→ Avoidance Pattern(回避パターン)
TRAC
Trigger → Response → Alternative Coping(代替行動)
価値領域
人間関係/仕事・学び/余暇・趣味/心身・健康/日々の責任
領域ごとに価値を1〜2文、その価値から降りてくる活動を数個、各活動に難易度1〜10
🏃うつのための短期行動活性化療法(BATD)
Brief Behavioral Activation Treatment for Depression、うつのための短期行動活性化療法
- Lejuez・Hopko らが 2001 年に発表し、2011 年に10年ぶりの改訂版 BATD-R
- 同じ「行動活性化」でも、BATD は手順書、Martell 系は考え方に近い。
- 価値から下ろす、ACT由来.