🧠脳波/EEG x 📈信号処理

脳波分析ワークフロー

The typical M/EEG workflow — MNE 1.10.2 documentation

前処理

リサンプリング/帯域・ノッチ/ベースライン

フィルタリング

バンドパスフィルタ

脳波で有用な範囲を残す. 0.5–45 Hz

ノッチフィルタ

電源ノイズを除去. 50/60 Hz

リサンプリング

処理を軽くする(例:256Hz → 128Hz)

アーチファクト除去

アーチファクト=脳波以外の信号

  • 瞬き・筋電(顔や首の筋肉)由来のノイズ
  • ICA (独立成分分析) などで分離可能
  • museだと4Hzの倍数でへんなPowerの増加がある. 綺麗な4の倍数は疑う.

EOGアーチファクト

脳波(EEG)測定時などに、眼球の動き(瞬きや視線移動)によって本来の脳波信号に混入する、偽の電気信号.

  • 閉眼中でも眼球運動だけでEEGに大きな影響.

  • 眼球が動くと、この双極子が回転し、頭皮上の電位分布が変化.

  • 眼球に近い前方でよりつよく影響.

    眼球は「電気的双極子」

  • 角膜(前面): 正電位

  • 網膜(後面): 負電位

  • 電位差: 約0.4〜1.0 mV

Refs

下処理

データ収集と解析の間で行う調整

エポッキング

事象を中心とした時間窓を設定することです。タスク関連の脳波の変化の分析を簡単にする.

特徴量抽出

  • STFT/ウェーブレット
  • 1/f/(log-logでPSDを線形回帰)
    • 値が変化すると「脳の活動モード」が変わっている可能性
  • エントロピー(信号の複雑さ)
    • サンプルエントロピーなど簡易に計算可能
  • 事象関連電位 (ERP) | EEG-Analysis

4次元情報量

  • 時間
  • パワー
  • 周波数
  • 位相

空間フィルタ

頭皮上の電極で測られる電位が、脳のどの部位由来の活動なのかをできるだけ局所的に捉える.

  • バイポーラ導出(差分)
  • CAR(Common Average Reference)
    • 各電極 − 全電極平均
  • 領域別平均参照(Regional average reference)
  • ラブプラシアン導出
    • Museでは無理.

解析手法

時系列解析(Time-domain)

「瞬間的な脳の反応」や「瞑想導入時の変化」が分かる。

  • 生波形プロット:瞑想中にα波が安定して出ているかなどの直感的確認
  • ERP(事象関連電位):特定刺激(鐘の音、ガイド音声)に同期した応答を見る
  • STFT(短時間フーリエ変換)
  • ウェーブレット変換

時間周波数解析(time/freq)

「瞑想のプロセス全体でのダイナミクス」が分かる。瞑想の「導入→深まり→終了」で周波数バランスがどう変化するかを見る

ヒルベルト変換

ヒルベルト変換で瞬時振幅を推定. 。これは「今この瞬間、Fmθがどれだけ強いか」を表す値.

ヒルベルト変換 | EEG-Analysis

時系列PSD分析

バンドパワーの推移. 🔍PSD解析

スペクトログラム

時間 vs 周波数の強度のヒートマップ. Power Spectrum

周波数解析(Frequency-Domain)

「どの周波数帯が優勢になっているか」で瞑想の深さや質を推定. 時間には依存しない.

PSD周波数解析(freq/PSD)

これも定番. Power Spectral Density (PSD) plot

cross-spectral density (CSD)

2つの電極のPSD相関.

正規化バンドパワー

Relative Band Power, 相対パワー

各バンドパワーを全体パワーで割って比率化。個人差や記録条件の違いを抑えられる。

なぜ絶対パワーではなく正規化?

<2025-12-10 Wed 08:45> 絶対パワーはノイズが多すぎるのであまり使えない. 電極や汗で変動.

  • 電極の接触抵抗 髪の状態、汗、位置のわずかなズレ
  • 頭皮インピーダンス 皮脂、乾燥状態
  • ヘッドバンドの締め具合 圧力で接触が変わる

バンド比

Band Ratio/Power Ratio

  • θ/β 比: 集中 vs 注意散漫の指標. 注意欠如や集中状態の指標(ADHD)
  • α/β 比: リラックス度の目安
  • α/θ比: 眠気と集中のバランス. 瞑想指標.
  • (α+θ)/β: 疲労度.

Theta/Beta Ratio(TBR)

TBR = θパワー / βパワー. ADHD、ニューロフィードバックで有名な指標.

PAF解析

📊ピークアルファ/PAF. 集中度の度合い.

接続性・同期性(Connectivity)

コヒーレンス解析

脳部位間の波の同期度. 周波数ごとに脳領域間の相関を測る。

瞑想中は前頭部と後頭部のα同期が高まるなどの報告がある

位相同期(Phase Locking Value/PLV)

脳波チャンネル間の同期。坐禅での一体感や集中を反映する可能性.

クロス周波数結合

異なる周波数で相互作用がある現象のこと.

ISFのベースとなる.

クロス周波数結合(θ–γ coupling)

θ波とγ波の相互作用。作業記憶や内的注意制御に関連。

Frontal alpha asymmetry/FAA

Frontal Alpha Asymmetry/FAA or Frontal Alpha Asymmetry Index/FAI

FAI=log(PowerAF8​)−log(PowerAF7​)

うつ病患者は「右前頭優位(ネガティブ方向)」を示す傾向があると報告されてきた。

  • FAA正: 左前頭優位(=右より左アルファが弱い) → アプローチ行動・ポジティブ感情
  • FAA負: 右前頭優位(=左より右アルファが弱い) → 回避行動・ネガティブ感情(うつ、不安)

α波は脳の非活性マーカーだか逆転するのか

  • α波が多い = その部位は休んでいる
  • α波が少ない = その部位は活動中

うつのバイオマーカー説は怪しい

「感情やうつの脳指標」として広く研究されたが、単独では信頼性に乏しいことが分かってきている。

振幅・変動性

「脳活動の規則性 vs 複雑性」を評価.

振幅変動 (Amplitude Envelope Variability)

バンドごとの瞬時振幅の揺らぎ。深い瞑想では安定化するケースがある。

EEGエントロピー指標

脳波時系列やスペクトルの「ランダムさ/多様性」を測る.

  • Shannon Entropy, Spectral Entropy(パワー分布の散らばり具合)
  • Permutation Entropy, Lempel–Ziv Complexity(時間パターンの複雑さ)
  • Sample Entropy: サンプルエントロピー
  • Multiscale Entropy: 近似エントロピー

  • 値が高い → 多様でカオス的、低い → 規則的で同調。
  • 瞑想研究: 集中瞑想では低下傾向、開放型瞑想では上昇傾向。

Spectral Entropy

  • パワースペクトル密度を確率分布として扱う
  • 周波数成分の「多様性」を測定
  • 高い値 = 広帯域に分散、低い値 = 特定周波数帯に集中

  • サマタ瞑想(集中型): 低下傾向
    • 特定の周波数帯(α波やθ波)に集中するため
  • ヴィパッサナー瞑想(観察型): 維持または微増
    • 広範な周波数活動が保たれる

脳波の非線形性・複雑性指標

  • フラクタル次元、1/fスペクトル傾き
    • 瞑想状態は「脳波の揺らぎや複雑性」が変化するという研究も

→ 「心が静まっている」状態と関連づけられる研究がある。

応用

  • 睡眠ステージ推定
  • BCI分類
  • ニューロフィードバック
  • 機械学習分類: 「瞑想 vs 安静」や「熟練者 vs 初心者」をSVMやCNNで分類
  • 状態推定 HMM(隠れマルコフモデル)で「瞑想状態の遷移」をモデル化

EEG Microstate

脳波全体の電位分布(頭皮上のトポグラフィ)が、数十〜百ミリ秒ほど安定して持続する状態パターン

これらの状態は、いわば「脳の一瞬の思考スナップショット」とも言え、複数のパターン(通常4〜7種類、A〜DやA〜Eなど)が時間的に切り替わりながら認知活動を構成しています。

脳内のネットワーク分析(DMN/CEN).

可視化

信号源推定

Tools

  • EEGLab: MATLAB

MNE-Python

脳波解析のためのPythonライブラリ

Open-source Python package for exploring, visualizing, and analyzing human neurophysiological data: MEG, EEG, sEEG, ECoG, NIRS, and more.


PsyToolbox

認知科学用の実験ツール作成.

有料らしい.

http://psychtoolbox.org/

jsPsy

Topics

脳波と脳血流量

テクニカルノート:研究のための脳波の基礎知識, ノイズ除去に活用.

脳波オープンデータ

瞑想解析

睡眠睡眠

🔗References

deriba

MOOCs

Data analysis

📚Analyzing Neural Time Series Data - Mike X Cohen

鉄板書籍だか15000円…

Mike X Cohen

たくさん動画だしてる.