計算神経科学または計算論的神経科学(computational neuroscience)
脳を情報処理機械に見立ててその機能を調べるという脳研究の一分野.
🎓計算主義
主に心理学、こころの哲学の立場
- 計算心理学
- 心の計算理論
- 計算心理学
🤖チューリングテスト
「知的であるかかどうか」とか「人工知能であるかどうか」とかのテスト
2025年3月31日、カリフォルニア大学の研究チームがOpenAIのLLM GPT-4.5が73%という高い割合で人間として判定されチューリングテストを合格したと報告.
🧠統合情報理論/IIT
ジュリオ・トノーニ. 🔬意識研究における仮説のひとつ.
意識とは
意識とは統合された情報である, Consciousness is integrated information. - Giulio Tononi (2004)
意識の量であり、❤クオリアの意識の質ではない.
意識はどこにあるか?
- 🧠視床-大脳皮質系(特に後部皮質)が統合情報量が高い、したがってここに意識があるという仮説.
- 小脳は統合情報量は低い.
🧠統合情報量/Phi
情報の統合の度合いを表す. ファイ.
- システム内の情報がどれだけ統合されているかを測る尺度.
- システムを分割したときに壊れる因果構造の量
- 情報 = 因果構造. そのシステムが「自分自身を」どれだけ制約しているか?
- Φ = 系全体が持つ因果的な情報量 − 部分に分解しても説明できる情報量
Φ = I(システム全体の因果構造) − Σ I(部分系の因果構造)
対数の底を2に取る定義なら bit(ビット)、自然対数なら nat(ナット)
情報(information)
意識は「特定の内容」を持つ
- 経験は他のすべての可能な経験と区別される
統合(integration)
意識は部分ではなく「一つの主体」に属する
「経験は分割不可能なひとつの全体として現れる」
因果情報が、部分に分割して説明できない程度
深い睡眠/麻酔
Phiは低下
瞑想状態
議論中. サマタは低下でヴィパッサナーは上昇?
IIT 1.0(2004 Tononi)
この時点ではアイデアのみで数学的定義はない.
IIT2.0
ここではじめて情報理論を元に数学的定義が与えられる.
「意識とは、特定の経験として持たれる、情報的に豊かで、かつ統合されたもの(unity)である。その量は Φ(ファイ)として測定できる。」
- 情報: 過去と現在の📡相互情報量
- 統合: 全体システムから部分システムを引いたときの情報が壊れない分割.
最小情報分割(MIP)
<2025-11-06 Thu 07:52> 情報はわかる. 統合の定義が難しい.
IIT3.0
計測は不可能.
3.0で情報理論から離れる
IIT 3.0 以降の情報は「エントロピー」ではなく「因果構造距離」
- 情報は「観測者」ではなく「システム内部」に帰属するべきだ
- 内在情報(intrinsic information) という新概念が導入される
- 情報は因果構造に基づいて定義される
- 計算はシャノンではなく Earth Mover’s Distance を使う
批判
2023年に124人の科学者と哲学者が連名でPsyArXivに書簡を発表し、統合情報理論は汎心論であり経験的に検証可能になるまで疑似科学と呼ばれるべきだと主張した
ジュリオ・トノーニ
関係性だけに注目しているのであり、意識のあるなしには興味が無いとかいったとか. これは仏教的だ.
📚意識はいつ生まれるのか - ジュリオ・トノーニ(2015)
統合情報理論の一般的解説書.
手のひらに載る脳 なぜ「物質」が「意識」を持てるのか?【吾輩は脳であるのか?vol.2】 - YouTube
立花隆, 👻臨死体験で取り上げられた.
<2025-11-05 Wed 08:07> 図書館て借りたので読んでる.
大泉匡史
おおいずみまさふみ. よく名前をきく. トニーノさんの元で修行.
Refs
- 「意識 = 情報」なのか? 〈意識の統合情報理論〉を東京大学准教授・大泉匡史が解説 | 佐藤喬「クオリアをめぐる冒険」 | よみタイ
- IIT 3.0 Tutorial | Tsuchiya Lab - YouTube
- 意識はどこから? | 国立大学法人 千葉大学 先進科学センター, 講義動画はリンク先.
- IIT Wiki
💡予測符号化
脳の視覚野における情報処理や学習をモデル化するために提案された理論.
- 脳が推論するプロセスを定式化した.
- 脳は事前経験に基づき外界についてのモデルを生成し、このモデル生成を知覚とする.
- 脳はこのモデルを使って外界から与えられるべき感覚を予測し,実際の感覚とずれがある場合は,モデルを更新し最新に保つ.
cf. 🤖バックプロパゲーション/BP
💡報酬予測誤差(RPE)
💡期待と結果の報酬予測誤差が大きいほどドーパミンが放出され脳では学習が行われる
💡自由エネルギー原理/FEP
Free energy principle, FEP. Friston
💡予測符号化の発展.
知覚や行動といったあらゆる脳機能は,自由エネルギーの最小化という観点から統一的に説明できる
脳が 内部モデルに基づいて予測を行い、感覚入力を用いてそのモデルを更新することで、驚き(シャノンサプライズ(英語版)のこと)や不確実性を低減する.
脳が推論エンジンであるとするベイズ的な考え方. 🎓ベイズ統計学
変分自由エネルギー/VFE
F=surprisal(驚き)+予測誤差の不確実性
脳が 外界と自己の内部モデルの不一致(予測誤差)を最小化するという
自由エネルギー原理とは、環境と平衡状態にある自己組織化システムは、その自由エネルギーを最小にしなければならない、というものである。この原理は、基本的に適応システム(動物や脳などの生物学的要素)が、無秩序になる自然な傾向にどのように抵抗するかを数学的に定式化したものである。」
自由エネルギー原理について誰でもわかる、明快かつ深い解説 -1-|FAIR SATO
シャノンサプライズ
驚き. シャノン?クロードくんのことか?
内部モデル
世界モデル、
能動的推論/AIF
Refs
🧠NeuroAI
AIと神経科学(Neuroscience)の学際的な融合.
脳からAIを学び、AIで脳を理解する」という好循環により、両分野の発展を加速することがNeuroAIの狙い
- 柔軟な学習能力
- 身体性を持つ知能
- エネルギーの効率性
📹Computational Neuroscience - Coursera
Computational Neuroscience | Coursera
- 第1週:コース紹介と基本的な神経生物学
- 第2週:ニューロンは何をエンコードするか? ニューラルエンコーディングモデル
- 第3週:ニューロンからの情報抽出:ニューラルデコーディング
- 第4週:情報とコーディングの原理
- 第5週:脳からの脳のシミュレーション:単一ニューロンのモデル
- 第6週:ニューロンのシナプスとネットワークのモデリング
- 第7週:脳はどのように学習するか? シナプス可塑性と学習のモデリング
- 第8週:行動学習:強化学習